研究紀要第25号 学習指導に関する研究 - 000_02/060page

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ま え が き

これからの学校教育について,その重要な視点として考えられるものに,教育課程,学習指導,評価などがあげられる。これら一連の内容は,各学校における教師や児童・生徒を含む大きな組織的な活動である。当教育センターでは,従来,学習指導改善に関する研究として,理科の実験器具の製作を中心に紀要をまとめ県下の各小学校,中学校,高等学校に配布し活用をはかった。

このたびは,これを拡充して教科をはじめ,教科を越えた内容も対象としながら研究をまとめ,これを「学習指導に関する研究」として,本県の当面する学習指導上の諸問題解決の資料としたいと考えて本紀要を刊行した。

この研究内容は;分類して4項目から成っている。即ち,算数における基礎学力の変動,教材および指導資料の研究,コンピューターの処理技術に関する研究,および,教師に関する研究である。

これらの研究内容は,当教育センターにおける各事業の一断面であり,県内における学習指導の一資料となれば幸いである。

算数における基礎学力の変動は,小学校を対象として,当教育センターの診断学力検査問題の報告書からみた基礎学力の変動であり,学力向上の対策として有効な資料と思われる。教材および指導資料の研究は,理科教材の実験・観察を通して得たデーターであり,技術・家庭科(男子向)では,学習指導資料の研究を取り上げた。これら教材等の研究は,今後とも紹介して行きたいと考える。また,コンピューターの処理技術面では,高等学校における電算器実習についての専門的技術分野に属するコア・ダンプ16進を載せた。最後には,女子教員と児童・生徒の学習指導や学級・学'年経営に関するかかわり合いにスポットを当て,その問題点の分析と考察を述べた。

これらの事項は,各学校における学習指導をめぐる直接,間接の問題にふれたものであり,県内の教師各位に幅広く利用願いたいと思う。申すまでもなく,これらの内容は,各テーマに基づいて研究と考察を進めてきたものとは言いながら多くの問題を今後に残していると思われる。何とぞご活用いただきますと共に,あわせて大方の御指導と御批判をいただきたい。

   昭和51年3月

福島県教育センター所長     

高 橋 幸 一   


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