研究紀要第25号 学習指導に関する研究 - 034/060page
表−4
コイル半径 測定値 理論値H θ tan θ H 9.25 33 0.64 14.7 13.7 11.25 44 0.96 22.1 20.1小さな半径のコイルと大きな半径のコイルのH の比がほぼ一致していることは,満足すべき結果であるといえよう。
おわりに
以上コイルの作る磁界の強さについて,理論値と実験値を比較しいろいろのべてきたが,理科部会等の時話題にしていただけたら幸いである。
注 コイル中心軸上の磁界の強さを計算する式の求め方
直線電流の一部Idl によるP 点の磁界dHc は,ビオサバールの法則によって
円形電流の一部Idl によってP に作られる磁界の強さは(1)式のとなるから
円電流によるP の磁界Hc ,はdHc をdl について一周の間積分すればよいわけであるが,軸方向以外の値は0となるはずであるから,はじめからdHcの軸方向分値dH ⊥を求めて積分すればよい。
(1)´式を入れて計算すると
コイルの中心軸上の点P においてdx 部分のコイルによる磁界をdH とする。
n は単位長あたりの巻き数である。
(2)式からP に於けるコイルの磁界H は,θ をα からβ まで変化させて積分すればよいから