研究紀要第26号 現職研修に関する調査 校長の指導助言を中心として - 014/024page

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必要とされる資質については,年代・性・職位による反応に有意の差がなく,生徒理解・教育意欲・専門職自覚・教材精通に反応が集中している。
欠けているとされる資質については,年代・職位による反応に有意の差があり,特に校長と教員の間では,一般教養・謙虚さ・教育への信念において一致していることが見られるが,勤務の適正・専門職自覚・人間関係において大きな差が見られた。
小学校・中学校ともに無答が多いが,数処理の関係上(3個選択)1人の無応答が3人の無答と示されることからでたもので,実人数はと考えることが必要である。

◇校長
必要とされる資質については,教育への意欲,児童生徒理解,専門職自覚があげられ,欠けているとされる資質については,勤務のあり方,謙虚に反省すること,専門職自覚,教育的信念に反応が集中した。小・中・高校長の反応には有意差はなかった。

(5) 現在の教師に欠けているとされる資質をどうして補うかについて

欠けているとされる,勤務の適性・謙虚さ・専門職自覚についての主な反応は下記のとおりである。
表20 指導上の問題解決の方法2個
〈小学校教員対象〉

 
20代
30代
40代
全体
自分で
68.2
72.4
70.5
82.5
62.5
70.1
66.9
55.5
60.4
70.1
58.6
63.6
先輩の助言
72.7
69.0
70.6
35.0
63.6
52.5
37.0
45.8
42.0
39.7
52.1
46.8
校長の助言
36.4
20.7
27.5
26.3
25.0
25.6
32.0
33.2
32.7
31.2
30.1
30.6
学年会など
22.7
34.5
29.5
26.3
30.7
29.0
29.9
35.7
33.2
28.5
34.4
31.8
同好サークル
3.4
2.0
12.3
4.5
7.6
11.6
5.8
8.4
10.8
5.4
7.7
 
その他      
1.8
1.2
1.4
4.4
1.7
2.8
3.5
1.4
2.3
無答      
15.8
12.5
13.8
18.2
22.3
20.5
16.2
18.0
17.3

○勤務の適正
校長
・指導助言をくふうする。
・企業の勤務実態を知らす。
・本人の自覚にまつ。
・校長が範を示す。
○謙虚に自分を省みる。
・個人に反省の機会と場を与える。
・研修視察をさせる。
・責任分担を明らかにする。
○専門職自覚
・研修会に参加させる。
・校内研修を充実する。
・管理職が範を示す。
・実績尊重の人事を行う。

教員
・本人の自覚にまつ
・管理面からの指導
・管理職が範を示す。
.自己反省をする。
・他人の意見を聞く。
・研修会に参加する。
・読書をする。
・研修会に参加する。
・時間的余裕を与える。
・読書・自己研修
・本人の自覚にまつ。

(6) 指導上の困難な問題を解決する方法について

◇小学校
年代・性による反応に有意の差がある。

◇中学校
年代・性による反応に有意の差がない。小学校より校長から指導助言を期待するものは減少する。

(7) 研修情報入手の方法と機会について

小・中教員には,年代・性による有意差がみられるが,校長については反応に有意の差がない。


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