研究紀要第26号 現職研修に関する調査 校長の指導助言を中心として - 018/024page

[検索] [目次] [PDF] [前][次]

表32 校内研修で効果のあがったもの
〈校長対象〉

 
共同研究
36.8
47.2
31.2
授業研究
51.8
41.1
50.0
実技研修
7.0
4.2
6.3
伝講
0.9
1.1
 
校内発表
2.6
4.2
12.5
その他
0.9
   
無答  
2.2
 


(10) 指導助言を行うための校長自身の研修内容小中学校間には有意の差がなく,小中←→高校間には有意の差がある。小・中校長においては直接的な指導を志向し,高校長においては間接的な指導を志向しているとも考えられる。(表33)
表33 校長としての研修内容3個

 
学習理論
45.6
37.9
25.0
教育心理
15.8
18.9
12.5
教育課程
37.7
34.7
50.0
教育研究
51.8
44.2
31.3
教育哲学
17.5
18.9
31.3
学校経営
49.0
54.9
34.4
教育関係法
12.3
16.8
21.9
教育関係判例
5.3
8.4
15.6
教育相談
12.3
18.9
46.7
主任制
5.3
5.3
12.5
教育研究法
44.7
33.7
18.8
その他
0.9
2.1
 
無答      


3.まとめ

本調査によってとらえることができたことはつぎのとおりである。

(1) 校内における研修について校長には指導助言内容に共通理解がみられる。

(2) 校長が校内研修として指導助言を必要とする内容と,教員が指導助言を受けたいとする内容には違いがある。校長にはライフサイクルに応じた指導助言構想が小・中・高に共通してみられるが,教員にはストレートに受け入れられていない。

(3) 教職員の研修に関する意識には年代差がみられる。性差は中学校教員にはあまり見られない。指導助言を行うに際して,小学校においては年代差,性差を意識した指導,中学校においては年代差を意識した指導が必要である。

(4) 指導助言は直接本人に対して行わないと指導助言を受けたという意識は弱い。研究視察も本人には有効と考えられているが,伝講の効果はあまり認められていない。

(5) 教師の資質として重要と考えられるものは,校長と教員とに差が認められないが,現在の教師に欠けている資質については,差が認められる。

(6) 共同研究の効果については承認されているが,実施の方法を考慮しないと意欲そう失というマイナス効果をもつ。

(7) 内容によって,教員は校長の指導助言に大きく期待している。とくに校長に教育観・教職観,物の見方,考え方というような根本的な内容についての指導助言を期待している。

(8) 小学校の40代以上の女子教員には研修に不安を抱いているものが多いので,指導助言に特段の配慮が必要である。

(9) 校長・教員が,職責遂行のため研修を不可欠のことと考えている。特に校長は共通理解確立のため率先垂範しようと努力を重ねている。


4.反省とこんごの課題

(1) 年代別,男女別教員比率は現在の本県の実態を反映したものとならず,標本数も不足であった。

(2) 用語の定義づけが不じゅう分なところもあり,調査結果を不満足なきらいもあるが一応,傾


[検索] [目次] [PDF] [前][次]

掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。
福島県教育センターの許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。