研究紀要28号 両親および教師からみた現代の小学生像 - 002/023page
現代小学生像をとらえようとして実施された調査は数多くある。しかし,父兄が自分の子供たちをどのようにとらえているのか,さらには現場の教師が自分の学校の,自分の学級の子供たちをどのようにとらえているのか,あるいは現場の学校長がこれらの現代っ子を,どのようにとらえ,どのように伸ばしてやろうと努力されておられるのかなどを,多面的に調査し,分析と考察を加えられた研究物は比較的少ない。
このような観点から,本研究では,父兄・担任教師・学校長が現代っ子たちをどうとらえ,どのようなことを望み,どのような教育目標を立て,それをいかに実践していられるのかを調査し,分析と考察を加えることを目的とした。
3.調査対象
調査対象は,福島・郡山・会津若松・いわきの4市から,市中心部の小学校,市内地区の小学校,市周辺地町(市外地区)の小学校を。各1校づつ選別し,それらの小学校の1年から6年生までの各1クラス(72学級)の父母2352名と,クラス担任教師72名,学校長12名を対象者に選んだ。なお,12校の学校名は下記のとおりである。
福島市立 福島第四小学校
〃 清水小学校
〃 吉井田小学校郡山市立 金透小学校
〃 桑野小学校
〃 喜久田小学校会津若松市立 謹教小学校
〃 城西小学校河沼郡河東村立 河東第一小学校
いわき市立 平第一小学校
〃 平第五小学校
〃 赤井小学校
4.調査日時
昭和51年10月下旬,アンケート用紙を各学級に送付し,11月13日までに,福島県教育センターに提出していただいた。
5.調査方法・調査様式
調査の方法は質問紙法をとり,その1は父兄を対象としたものであり,その2は学級担任に対するもの,その3は学校長を対象とするものと,3つの部門に分かれている。以下はその様式見本である。
アンケート (1)
この調査は,家庭での子供さんに対するしつけの実態や悩みを調査し,よりよいしつけ,よりよい教育のあり方を考えていただくために実施するものです。ありのままを記入していただかないと,集計したものが不確実なものになってしまいます。どうか日ごろやられていること,考えられていることをありのまま記入してください。
福島県教育センター
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1) 父親の年齢 歳
2) 母親の年齢 歳
3) 母親の職業 有 無 (どちらかに○)
4) 子どもの人数 人
5) この調査を持参した子供の出生順序
番目及び学年 年
6) この調査を持参した子供の性別
男 女(どちらかに○)
7) 宿題について (あなたの考えに一番近い回答を一つ選んで○をつけ,理由を下らんに記入してください)
ア もっと多くだしてほしい
イ 今のままでよい
ウ もっと少ない方がよい
エ ない方がよい
オ わからない
8) 家庭学習について (回答を一つだけ○でかこむ)
ア よく勉強をみている