研究紀要28号 両親および教師からみた現代の小学生像 - 014/023page
(12) 叱りかたについて
叱り方は,時に体罰を加えることもある,が最も多く60パーセント,次いでことばだけで叱る(35パーセント)がそれに続き,あまり叱らない,叱る時は体罰を加える,まったく叱らない,の順になっているが,あとの3項目はあわせて5パーセントと少なかった。時に体罰を加える,ことばだけで叱るの二つについて,市中心,市内,市外,男女別,学年別に図示したものが図36〜37である。
この図からは,(イ)男女共に体罰を加えて叱られるものが,市外地区で最も少ない (ロ)ことばだけで叱るものが市外地区に最も多い (ハ)体罰による叱責は学年が進むに従って減少し,ことばだけで叱ることが多くなっていることが分った。
(13) おこづかいについて
何らかのかたちで「与えているもの」と「与えていないもの」との割合は,県全体では「与えているもの」は96パーセント,「与えていないもの」は4パーセントと,ほとんどの家庭が与えている,ということになる。
そこで「与え方はどうか」ということに目を向けて分析してみると「時期を決めて与えているもの」は64パーセント,「時期を決めないで与えているもの」は32パーセントと,何らかのかたちで,定期的に与えているものが過半数であった。
無計画な与え方は市外に多いようである。
これを,地区別・地域別に分析してみると,図38に示されるように,会津地区が定期的に与える方法をとる割合が大きく約74パーセントである。
この点についての推察は今後の追調査に委ねるとして,地域別にみた場合,県全体として市中心・市内が定期的に与える割合は多いようである。
これは,サラリーマンの家庭や商業系の職業の家庭が多いため,家庭の収入自体が定期的であり計画的に与える傾向が強いからであろう。