研究紀要28号 両親および教師からみた現代の小学生像 - 018/023page
また,母親が職業を持っている場合の忘れ物の割合が,県全体の57パーセントと比べ,かなり低いのは,自主性が早めに培われるためだろうか。
(16) 性について
性について問題視していることを表現した保護者は,以外に少なかった。
問題視しているものの中で,「早熟を心配しているもの」「晩熟を心配しているもの」について県全体・地域別・男女別にみると,次の図49のようになる。
○ 県全体では,「晩熟を心配するもの」が多い。
○ 地域的には「早熟を心配するもの」が,市外地域に多い。
○ 「早熟についての心配」は女子に多い。次に,地域別にみると,会津地区の早熟への心配と,福島地区の晩熟への心配が目立つ。
先に本センターでまとめた,子ども達の意識調査の中で,性について親に相談する割合をみると男子が約31パーセント,女子が約61パーセントと出ている。
女子は,初潮という現象から,はっきりとらえられる成熟の度合いが目立ち,親の意識も女子の方に向きやすいのだろう。
また,異性への関心度も約60パーセントと出ていたのに対し,親達の90パーセント近くのものが「問題なしと表現していることが,かえって問題である」と考えられるし,「男子は性について正しい情報を得る機会にめぐまれていないのではないか」という心配も残る。
(17) 家庭教育目標について
県全体では「からだのじょうぶな子」と「思いやりのある子」で80パーセント以上を占めていることが下の図52でわかる。「その他」では「4項目いずれも大切である」とするものがほとんどであった。
「頭のよい子」を選択した保護者が2パーセント