研究紀要第33号 学習指導に関する研究 - 045/092page

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このことは,前のK方式回路のことを思い出して頂ければよい。
 つまり,K方式の回路では,反対に正のパルスが欲しかった。その解決策は,パルスを0レベルを中心にふらせるのではなく,+1/2Vccを中心にふらせることでよかったわけである。
 従って,いまの場合は,パルスの振動の中心を−1/2Vccに選んでやればよい。OPアンプは,こういう使い方もできるわけである。
下の図9に,その回路を示す。
図9
図9

写真4は,出力方形波と,端子の電圧Viの変化の様子を同時に示したものである。傾きを変え乍ら折れ線状になっているのが,Viである。
写真4
写真4

 写真4で気の付くところは,デューテー比が,きちんと50%になっていないところである。
 これは,いくらでも調整できることであるが,いま作ろうとしている装置ではこのデューテー比は問題とはならない。要は周波数だけが問題なのである。
 なお,OPアンプは,715を用いたが,741クラスのものでも大じょうぶである。

4.万能刺激装置

 次ぺージの図10に,その回路を示す。
 KK方式と書いたが,これは前のK方式と同じくここだけでの便宣上の呼び名である。
 また,万能と言えば大げさにきこえるが,要するに前の1と2を組み合わせて,用途に応じて単パルス,連続パルスのいずれも発生でき,そして連続パルスの周波数は1Hz〜20Hz,パルス巾は0.5mS〜35mSに,それぞれ変化できるものである
 その試作品は,写真5に示しておいた。
写真5
写真5

@ S1,S2は連動スイッチで1側にまわすと連続パルスが得られ,2側の方では単パルスが得られる回路ができる。

A 単パルスを得るには,連動スイッチを2側にまわしておいて,Push SWを押せばよい。
 このとき,同時にシンクロスコープを駆動させるトリガ・パルスも得られるようにしてある。

B 出力は,VR2で加減できる。静止の状態では0ボルト,最大は14V程度である。

C 周波数は,ロータリ・スイッチRSで調節できる。

D 周波数については次のように設計した。
1Hz,2Hz,5Hz,10Hz,20Hzの5段階とする。

R2=50K,R2=100K,R=70Kとして


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