研究紀要第33号 学習指導に関する研究 - 044/092page
圧が加わっている。
従って,反転端子の電圧が・Vccに達すると,出力電圧は一転して−Vccに変る。これにつれて,Cの電圧はイ〜ウの区間が示すように-・Vccに達するまで反対の極性に充電されていく。このようにして方形波ができていくわけである。
方形波の周波数fは,次式で決まる。
これは,前にも出てきたが,コンデンサーが充電されていくときの電圧であり,曲線ア〜イの方程式というわけである。
●イ〜ウ区間では
さてViが次第に増大して
に達すると,出力は−Vccに反転する。このため
これは,コンデンサーが,高電位から放電と逆充電を行うときの電圧の様子を示している。
つまり,曲線イ〜ウの方程式である。(2) 回路の具体化
さて,図7の発振回路では正負にふれる方形パルスが得られる。これを図6,K方式のバイブレーターに送れば,周波数,パルス巾,振巾のいずれも変化できる正のパルスを取り出すことができ,これで完成ということになるが,すでにふれているように単安定マルチバイブレーターを駆動するには,正負にふれるパルスではなく,負のパルスだけでよいわけである。
正負にふれるパルスを用いても結構であるが,何ともスマートではない。
できれば,負のパルスだけを送り込みたい。
どうして,負のパルスをつくったらよいか。これは,OPアンプを負の片電源で動作させることで解決できる。