研究紀要第35号 学習指導に関する研究 - 046/066page

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公立学校における教育機器の設備並びに利用に関する調査

須 賀  紀 一 
(経営研究部)

T 調査の概要

1 調査の趣旨と目的

 ここ数年,教育機器については特に関心が高まり,本県においても教育機器の充実とその利用にかなりの努力がはらわれている。
 しかし,このような教育機器の設備や利用の実態についての調査はこれまでも一部の学校を対象にして,また機器の一部についてはいくつか行われているが,全県的な詳細な調査資料は少ない。

 そこで,「教材基準」の改訂を機会に県下の公立学校における教育機器の設備および利用の実態を明らかにし,本センターの研修企画や研究の推進に役立てるとともに,諸学校における教育機器に関する諸計画の基礎資料に資するため本調査を実施した。

2 調査の手続き

(1) 調査の対象

 県下の公立小学校,中学校,高等学校(独立校舎をもつ定時制高校を含む),特殊学校(盲学校,聾学校,養護学校)の全数を対象とする。
 ただし,特殊学校は分校を含めるが,小学校中学校・高等学校の分校は除く。また,統合のための分室,校舎は1校として扱う。

(2) 調査の方法

 質問紙法を用い,調査用紙を各学校に送付し,回答を求める。

(3) 調査の時期

 昭和52年12月末日現在で記入し,昭和53年2月20日締切りで回収した。

(4) 調査の内容

 @ 教育機器の所有状況及び視聴覚教育関係施設の設置状況
 A 教育機器の利用状況
 B 教育機器利用についての研修状況
 C 教育機器利用上の問題点

3 回収状況

 本調査での調査用紙の回収状況は〈表1〉のとおりである。
 回収率は各学校種別とも高く,悉皆調査としての意図が十分達成された。

〈表1〉調査用紙の回収状況

学校種別\項目
学校数
回収数
回収率
小学校
564校
537校
95.2%
中学校
257
246
95.7
高等学校
90
89
98.9
特殊学校
16
16
100.0
927
888
95.8

 

U 調査結果とその考察

1 教育機器の所有状況並びに視聴覚教育施設の設置状況

(1) 小学校・中学校・高等学校・特殊学校における教育機器・施設の状況

 @ 教育機器の所有率,視聴覚教育施設の設置率
 今回の調査で得た教育機器,視聴覚教育施設の所有状況の結果は〈表2〉の通りである。以下これをもとに分析してみる。
 ○ 所有率の高い機器,所有率の低い機器


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