研究紀要第35号 学習指導に関する研究 - 050/066page

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 この図に示した機器以外にも同じことがいえ,20機種のうち,小学校は14機種,中学校が16機種,高等学校で11機種で全国平均を下まわっている。
 このようなことから本県では各校とも多くの種類の教育機器を所有しているが,各機種についての所有数は少ないといえる。

C 新しい教材基準からみた充足率
 文部省は新しい「教材基準」を昭和53年7月に発表した。
 〈表6〉は,おもな教育機器について,この新しい基準をもとに学校規模別の充足率を算出したものである。
 ポータブル電蓄,スライド映写機は小・中学校とも基準に近いか,基準を上まわる充足率を示している。
 OHPやテレビ受像機は先にもふれたように,所有率や1校あたりの台数もかなり高いが,1学級に1台を目指している新基準をもとにするとまだ充分でないことがわかる。

(2) 地区別にみた小学校,中学校の教育機器所有状況

 県内の小・中学校を教育委員会が定めている地区区分を用いて区分し,それぞれの地区ごとに所有率,1校あたりの所有数,1台あたりの学級数を集計したのが〈表7〉,〈表8〉,〈表9〉である。

○ 小学校
 全ての地区で高い所有率をしめす機器として,テープ式録音機,電蓄,OHP,スライド映写機テレビ,音声放送設備,カメラ,8ミリ映写機,スクリーンをあげることができる。これに対して全ての地区で所有率の低い機器は,教材提示装置L・L,8ミリ編集機,写真暗室であり,このほかの機器は地区によって差がみられる。

 また,1部の地区だけ他に比較して所有率の高い機器としては,シート式録音機(郡山),VTR(郡山),コンセプト映写機(いわき),反応分析装置(安達・郡山),スライド作成機(北会津)がある。
 全体的に各機器の所有率が高い地区としては伊達,安達,郡山,いわき地区をあげることができる。

○ 中学校
 全ての地区で高い所有率をしめす機器は小学校と同じ機器が該当している。所有率の低い機器は映像放送設備,スライド作成機,8ミリ編集機,をあげることができる。

 他地区との比較で1部の地区が特に所有率の高い機器はシート式磁気録音機(郡山),実物投映機(東白川),教材提示装置(石川),テレビカメラ(安達),反応分析装置(郡山),LL(郡山)などである。
全体的に各機器の所有率が高い地区は,伊達,安達,郡山地区である。

〈表6〉 新教材基準にもとづく学校規模別充足率

〈表6〉 新教材基準にもとづく学校規模別充足率
   充足率(%) = 1校あたりの平均所有数÷基準数×100


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