研究紀要第37号 登校拒否に関する研究 - 004/022page
あるいは反抗的な態度をとる。
B 第3期
・昼はほとんど寝ている状態で,夕方には起きて食事をする。
・全く気ままな生活をしている。
・雑言をあびせたり,激怒したり,物を投げたり,打ってかかったり,無理難題を言ったり,わめき散らしたりして,親を困らせる。
・日中はほとんど家から外に出ることはない。3.登校拒否児の早期発見
登校拒否は,その要因がきわめて複雑にからみあい,形成過程からみても,心理的であって,発見が長引くほど,指導・治療も困難を増してくるし,年齢が高くなるにつれて,治療効果をなかなかあげにくいことがわかっているだけに,早期に発見し,早期に指導・治療する必要がある。
一般的に,教師は登校拒否で休んでいる子どもを,怠休者と見あやまることが多い。従って,欠席が目立っ子どもが出てきたら,まず,全職員の協のを得て,正しい情報を多く集めるとともに,さらに保護者の協力を求めながら,表1の「長欠児童生,徒類型分類チェックリスト」により,傾向性をは握し,チェックリスト項目のどこに○印がついているかをよく確かめ,これによって適切な判断を下したうえで,指導方針をたてる必要がある。
なお,この指数による数値は,いくつ以上が登校拒否で,いくつ以上が怠休であるというような尺度はなく,どちらが多いかによって,その傾向性をは握するものであることを付記しておく。
表 1
〈長欠児童生徒類型分類チェックリスト〉
学校 学年 組 氏名 (昭和 年 月 日生 男・女)
次にかいてある文章を読んで,当てはまることがあったら,回答欄の番号を○で囲んでください。
回 答 欄 A B C D1 友人の中・に入っていくのが苦手である。…… 12 おとなしい。…… 23 登校時間前はぐずぐずしていて,なかなか起きない。(起きなかった)…… 34 みんなが学校に行っている間に,学校を休んで遊びに行く。…… 45 学校に必要なものをよく忘れる。…… 56 学校のきまりや,学級のきまりを守らないことが多い。…… 67 規則やきまりにとらわれる。…… 78 成績にむらがある。…… 89 外ではおとなしいが,家ではわがままである。…… 910 家の物や金を持ち出す。…… 10