研究紀要第41号 学習指導の個別化 個を認める研究 - 000_02/044page

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ま   え   が   き

 今日,教育現場では,真に一人一人の児童生徒を大切にする教育,いわゆる,おちこぼれをださない教育の実現をめざして,創意ある実践が試みられている。その中で,特に,授業改善への取り組みが積極的に行われていることは,本年度の各小・中学校の「現職教育主題一覧」を見ても明らかであり,しかも,それらの主題の多くは,「児童生徒の学習意欲の向上」を基底とした授業のあり方を追求していることが注目される。

 学習意欲は,学習を進めるための前提をなすもので,一人一人の児童生徒に確かな学習を成立させるために必要欠くべからざるものである。
 そこで,本教育センターでは,「学習指導の個別化に関する研究」を取り上げ,4か年継続研究の構想をたてた。本年度はその第1年次にあたり,具体的研究主題を「個を認める研究」と決め,プロジェクトチームを編成して研究を進めてきた。

 この"個別化"を図る授業の創造は,昨年度までの研究「2−1−2方式の授業研究」(紀要第39号)を更に深化発展させるものであり,本研究は,児童生徒一人一人の理解を深め,授業の中に,個に応じた指導をする場と機会を意図的・計画的に設定し,すべての児童生徒に,適切な賞賛や励まし等の"個を認める働きかけをすることによって,学習意欲の向上をねらったものである。

 終わりに,この研究の推進にあたって,授業の提供・諸調査等を含め,多大の御協力をいただいた研究協力校の校長先生,及び研究委員の先生方に,衷心より感謝の意を表する次第である。
 なお,各学校においては,本研究の意図を十分に御理解いただき,今後の教育実践に活用されるよう願ってやまない。


 昭和56年3月

福島県教育センター所長 佐 藤 信 久


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