研究紀要43号 学校経営改善に関する研究 学校経営評価に関する研究U (第2・3年次) - 000_02/049page

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ま  え  が  き

 当教育センターでは,昭和53年から学校経営評価の研究をすすめてきた。近年わが国においては,教育のあり方を考える中で一般経営学の考え方や手法を採りいれた,いわゆる動態的経営による教育効果の向上をめざした試みが全国的に活発になされ,しかも根強くすすめられている。

 学校経営においてこのような考え方が定着し,実効が期待されるためには,近代に見合う学校経営観の樹立を前提として教育の現状を検討し,今後の維持・発展を図る事項,また問題点として反省・改善を図る事項を的確に把握することが重要であり,そのための手だてが大切なものとなる。

 このような考え方を基本として,当教育センターでは先に学校経営に関する諸概念の整理を試み,それとあわせて経営評価に関する教育現場の実状及び実践例を分析し,その結果を研究紀要第36号で発表したが,それに次いで,今回学校経営評価実施上の基本的な考え方を含めた評価試案を作成し,発表する次第である。

 本紀要では,学校経営評価の基本的な考え方及び評価用具の使用を中心とした,評価の実際面にわたって体系的に究明してきた内容を紹介してきたつもりであるが,学校経営評価の意義がますます深まってきている今日,各学校においてはこの試案をそのまま受け容れることなく,むしろ自校化の踏み台としてより創造的に活用する等,試案としての性格を十分生かして利用していただければ幸いである。

 昭和53年以来研究をすすめるに当たって,各研究協力校の先生方には校務多忙の中を特段の御協力をいただいたことに改めて感謝の意を表する次第である。

 昭和56年3月

福島県教育センター所長  佐 藤 信 久


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