研究紀要第50号 「学校経営改善に関する研究 第2年次」 -048/071page
下小・中学校の調査による実態の概要把握と問題点の整理を行ってきた。
さらに,教育課程評価票(試案)も素案が作成された。研究協力校における試行,及び調査によりその実用性・妥当性が検証されようとしている。本研究の最終年度としての第3年次は,これらの成果をふまえ,次のような課題の解決を図るため,さらに研究を深めていく。
○ 教育課程の経営及び,教育課程評価についての理論を教育現場の教職員の一人一人に,より広く理解してもらえるよう,要約し,整理する必要がある。
○ 教育課程評価の結果及び資料を,次年度の教育課程の改善にどのように生かすかについて理論的にまとめる必要がある。
○ 教育課程経営の問題点に対し,その解決に役立つ有効な実践事例をとりあげ,紹介できるよう,資料の収集・作成に努める必要がある。
○ 教育課程評価票(試案)開発が進められ,研究協力校での試行が行われているが,その実践状況の調査報告をとおし,さらに内容の改善・充実を図る必要がある。
○ 教育課程評価が,その評価機能を発揮するためには,評価活動の日常化と結果の累積が大切である。教職員一人一人の日常の評価活動に役立つ各教科・領域等の評価表や,学期末等の年度途中における評価票の開発もあわせて行う必要がある。
○ 教育課程評価票(試案)の開発と相まって,使用にあたっての解説をできる限り詳細につくり,その中で,各学校における自校化のあり方を具体的に示す必要がある。