研究紀要第52号 「教育課程の実施に関する研究」 -035/090page

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児童の家庭生活の認識と家庭科学習指導

――小学校――

科学技術教育部  佐藤 清子

1.はじめに

家庭科は,実践的な活動を通して衣食住などに関する知識と技能を習得させるとともに,家庭生活への理解を深め,生活上の課題を解決する実践的な態度を育てることをねらいとしている。

また,生活の仕方を学ぶ家庭科は児童の人間形成に果たす役割も大きいといえる。

家庭科教育に当たっては,児童の発達過程において,どのように進めるのが児童の発達を助ける意味で適切であるかは,家庭科教育の研究の基本的なものである。

児童の家庭生活の認識を深め発展させることによって人間形成に寄与しようとするには,児童の実態は常に把握されていなければならない。

日本家庭科教育学会において,「児童・生徒の発達と家庭科教育」に関する調査を実施したが,同じく福島県支部においても,昭和57年2月上旬に調査を行った。私は小学校に関係したので,今回は児童の家庭生活の認識を中心に調査結果をまとめ考察し,家庭科学習指導法考究についての資料とすることを目的にこの研究を行った。

2.児童の家庭生活の実態と考察

(1) 家庭生活の実態調査


1) 調査地域  福島市内

2) 調査対象

学校・学年
小学校 2学年 50人 50人 100人
小学校 4学年 50人 50人 100人
小学校 6学年 50人 50人 100人

3) 調査方法  学校経由による質問紙法

(2) 調査結果


1) 家族の形態

表1:祖父母との同居
表1:祖父母との同居
核家族が全体でみると69.3%と多い。次いで祖母と同居,祖父・祖母と同居の順になっている。

2) 家族数

表2:家族数
表2:家族数
家族は4人が39.7%,5人が30.7%と4〜5人に集中している。


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