研究紀要第52号 「教育課程の実施に関する研究」 -052/090page

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(2) ソフトウェア

[1] オペレーテイングシステムOS IV/F4

OSW/F4は,MシリーズのうちM140FからM200までの上位機種用のOSで,多重仮想記憶空間を量大1,536個まで同時にもつことができ,利用者は記憶領域の大きさを特に意識しないで利用できる。

[2] 言語処理プログラム

使用できる言語は,FORTRAN77,JIS COBOL,PL/1,BASIC,アセンブラーである。

[3] サービスプログラム

図形処理用プログラム,ソート/マージ,科学技術計算用サブルーチンライブラリー(SSL II)などがある。

[4] アプリケーションプログラム

日本語処理用として,帳票出力・文章処理・グラフ図形出力・氏名辞典があり,NC工作機械実習用としてFAPT IIIがある。

3.TSS(Time Sharing System)の概要

我々が計算機を利用する場合,一つの利用形態として,一つの計算機を多数の利用者が端末を使用して,時間を分けて利用する方法がある。

 TSSと呼ばれるシステムを使用することにより,この方法を利用することができる。

 このTSSは,通常端末と計算機とが通信回線というもので結ばれており,データの受け渡しは通信回線を介して行われる。すなわち,利用者は端末から計算機に問い合わせをしたり計算機から端末への応答を受けるといったことをくり返してプログラムの開発や処理を進めることができる。

このようにTSSを利用する場合は,端末と計算機との会語の形で進めることから,会語処理機能とも呼んでいる。

利用者は,TSSを使用することによって,必要に応じて計算機と会話をしながら処理を進めることができる。しかしながら,会話において利用者が答えるまでの間,計算機はなにもしないで次の指示を待っている。

つまり,計算機が遊んでいる。しかし,TSSでは,この遊び時間で他のブログラムを実行したり,他の利用者と会話をしたりして遊びをなくすように作られている。

TSSという言葉は,多数の利用者が時間を分けあって使用するということからきている。

このようにTSSは,多数の利用者が時間を分けあって一台の計算機を共用することにより,効率よく処理を進めて行くことができる。しかも一人一人の利用者は,あたかも一台の計算機を自分一人で独占しているかのように処理できるから,必要に応じて事態に対処することができる。

4.TSSコマンドとその機能

TSSを利用する場合に,利用者は端末を使って計算機と会語をする形で作業を進めて行く。利用者は,TSSが理解できるものを入力しなければ会話をすることができない。このため,TSSには,TSSコマンド(以後コマンドと呼ぶ)と呼ばれる一種の言語が用意されている。

利用者は,計算機に対する作業の依頼や問い合わせを端末からコマンドを入力して行う。これに対して計算機では必要な処理を行って処理結果を出力したり,利用者に対する指示を端末に出力する。利用者はこの出力結果を見て,再びコマンドやデータを入力しながら作業を進めて行くことができる。

TSSには,機能に応じて次のような種類のコマンドが用意されている。

(1) セション制御用コマンド
(2) テキスト編集用コマンド
(3) プログラム処理用コマンド
(4) データセット管理用コマンド
(5) デバックエイド用コマンド
(6) 端末制御用コマンド
(7) コマンドプロシジヤ用コマンド
(8) 会語型リモートバッチ用コマンド
(9) システム制御用コマンド
(10) その他


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