研究紀要第52号 「教育課程の実施に関する研究」 -081/090page

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じめて真のゆとりを生み出す。このように,わかる,かわる,できる,という学習過程を軸にして授業を組み立てることによって,生徒の授業における自己実現を図る」というのである。授業の展開が,生徒指導の展開に重なってくるではない。

学習指導と生徒指導が不即不離の関係で展開している例であろう。ただ,この例は学習指導法からのアプローチであるので,まだ,生徒指導のかかわる部分の掘り下げが十分ではない。しかし,生徒の心情面を重視したすぐれた研究であると思う。

自己実現

(励まし育てる評価)
○伸長度評価
○学習参加度評価
○形成的評価,総括的評価
○評価基準の明確化
○学習過程にフィードバックを取り入れる
習熟度に応じた評価

(わかる授業)
○興味・関心に基づいた動機づけ
○教師と生徒,生徒と生徒の受容的人間関係
○成功感,満足感,成就感,充実感
○自信,自己信頼感
○意欲,向上心
習熟度に応じた授業

(効果的指導法)
○課題意識,興味・関心
○学業相談,自己理解,自己指導
○予習・復習のさせ方,参考書の選び方,図書の選び方
○指導の個別化,協同学習,視聴覚機器の利用
習熟度に応じた指導法

(段階化,系統化
された教材)

○生徒・学校・地域の実態
○課題意識を持たせる教材
○習熟度1三応じられる教材の段階化,系統化
習熟度に応じた教材構成

(到達目標別
学級編成)


○生徒の主体性,父兄の理解・協力
○自己受容,自己理解
○生徒の進路
○座席の工夫
○教師と生徒,生徒と生徒の人間関係
○選択のカウンセリング
習熟度別学級編成


(基本目標,主目標
発展目標)

○生徒の実態,教師・家庭の願い
○実現可能な目標
○目標分析の手法
習熟度別到達目標

(生徒理解)
○知能検査,心理検査,学力検査,
つきずきテスト,性格検査,意識調査等
○生徒理解資科の整備・保管
習熟度の判定

(習熱度別
学習の構え)

○学校経営の方針,教育目標に明確化
○習熟度別学習実施の意図・理由
○不安感,焦燥感,劣等感への配慮
○教師間の共通理解
○家庭の理解
習熱度別学習の基本姿勢



図4:習熟度別学習における生徒指導


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