研究紀要第55号 「学校経営改善に関する研究 第3年次」 -081/089page
7.算数科の評価表などによる評価の日常化
教科の評価カード (算 数) 年 組
1. 評価のねらい
(1)数量や図形について基礎的・基本的な知識と技能が身についているか評価する。
(2)日常の事象を数理的にとらえ,筋道を立てて考え処理する能力と態度を育てているか評価する。
2. 評価の観点 (改善のための観点)
(1)指導計画について1.学校の教育目標との関連をはかり,学習指導要領の目標,内容などを十分におさえた計画である。
2.各領域の関連を十分に考慮し,児童の実態に即した計画である。
3.基礎的な知識の習得や技能の向上をはかると共に,数学的な考え方を育成するための計画である。(2)指導方法について
1.児童が主体的に問題を解決するように授業が進められている。
2.有効適切な操作活動が十分行われるように授業が進められている。
3.「数学的な考え方」の育成を十分はかられるように,個人恩考や集団思考を適切に行って授業が進められている。
(考 察)
M小学校では,教育課程経営(指導計画)改善のための評価を実施するためには,その基本構想を明らかにして,全職員の共通理解を図っておくことが何よりも大切であるとし,「評価の日常化による指導計画及び指導方法の改善のための評価表の活用」という観点から見直し,研究主題を掲げ全職員で取り組んでいる。
指導計画の改善のための評価構想表を確立し,評価の日常化を進めるための組織と内容を明らかにしている。また,全教科に共通する「単位時間の評価カード」と「評価表」も用意され,毎時の評価結果に基づき,単元のまとめの評価が「評価表」にまとめられ,改善検討すべき問題点をとらえるようにしている。
また,学級の実態や教科の努力目標,努カ事項などに焦点を当て,毎時の授業過程に即した評価をなし,次時の指導計画や指導方法の改善に役立っていることが,この算数の例からわかる。