研究紀要第66号 「中学校理科の学習指導に関する研究」 -066/106page
(ウ)ビニル袋を使った気体発生装置
(a)弁当などについている調味料を入れる小さなポリ容器または採尿用のポリ容器に液体(例えば塩酸)を吸い上げておく。
(b)なるべく小さなビニル袋に液体の入ったポリ容器と固体(例えば石灰石)を入れ,ガラス管をつけたゴム栓にビニル袋をまきつけるようにしてとりつけ,輪ゴムできつくしばる。
(c)ビニル袋の中でポリ容器の液体を押し出して反応させ,発生する気体を水上捕集する。
真剣に製作している生徒たち2) 指導上の留意点
フィルムケースを使った例(その1)では,缶づめの空き缶としてはいわし缶のように底の浅い大きいものの方が扱いやすい。
フィルムケースを使った例(その2)では,フィルムケースのフタにあける穴は,中に入れた固体が落ちない程度のやや大きい穴とする。この発生装置では発生する気体に加圧できないので,水上捕集の際は水面下浅い所で行う必要がある。
ビニル袋を用いた例では,加えた固体でビニル袋に傷をつけないようにし,ビニル袋をゴム栓に密着させて緊縛することが肝要である。