研究紀要第67号 「事例を通した教育相談の進め方に関する研究 第2年次」 -047/066page

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   かるよ。そんな君を見ているとうれしいね。ところで,休んでいる問,○○資格試験のため, この問題集をやってごらん。あげるよ」
本人 「ハイ!!」
「お母さん,お宅は非常に明るくあたたかい雰囲気ですね。何でも話し合えるような,それも 母さんが素晴らしいからですね‥‥」
「ありがとうどざいます。そう言っていただけるとうれしいです。ただ,父親が仕事で忙しく て子供と話す機会が少ないですけど‥‥」
「お父さんはお忙しいのでしょう。大黒柱ですからみんなのため一生懸命なのではありません か。お父さんも子供にかかわらなければ,手がつけられなくなることぐらいご存知で すよ。ただ,今は仕事がどうしても手を離せないのではありませんか。お父さんに無理なお願 いなどしないで下さい。そのうち,きっと機会を見つけて努力しますよ。お父さんの体もいたわってあげて下さい」

 

く面接3(家庭訪問)>

「どう,元気? よし,今日は○○の勉強を教えよう」
本人 「ハイ!!」
「君は家の中ではどんな存在かな? 家族の一員としてしなければならないことというと何かな」

 

<反省記録4>

 本人…謹慎というつらさがつくづく分かってき ました。ただ,学校に行けないということだけで なく自分を考えてみることの難しさや大切さが分かりはじめてきた感じです。大人になるのは大変 だなと思います。しかし,友達に早く会いたいな。
 母…学級担任の先生がわざわざ家庭訪問をして いただいた上,勉強まで教えていただきありがと うございました。学校の様子などを伺い,夜は久し振りに笑顔も見せ,はしゃいでいました。何か肩の荷がおりた様子です。

<反省記録5>

 本人…両親とも自分に大きな期待をしているようです。少し重荷になる時もありますが自分の力を信じていることだと思っています。そのためにも早く目標を決めてがんばりたいと思います。
 母…今までは,子供とばっかり思っていましたが考えがしっかりしているのに驚きました。あまり子供扱いをせず任せることは任せてみるように しなければと話し合いました。

<反省記録6>

 本人…自分の将来について考えてみました。一 つは卒業後すぐに今習っている内容を生かす職業につくこと。二つ目は専門学校に通うこと。どちらにするか少し迷っています。自分一人だけの考 えだけでなく,家の人の意見も参考にしたいと思います。
 母…今まで私共は子供の将来を深く考えたことがありませんでした。真剣に相談にのってやりたいと思います。しかし,あくまでも最後は子供の考えを尊重しようと家中で話し合いました。

<反省記録7>

 本人…先生からいただいた「君たちと現代」という本を読みました。人生はかけがえのないもの であると,何かわかったような気がします。今までどう生きるかなどと考えても見ませんでした。 これからよく考えてみたいと思います。先生,本当によい本ありがとうございました。

(2)学校謹慎中

<反省記録8>

 本人…友達から「久し振りだね」と声をかけられとてもうれしかった。何か,今日の自分は今ま でと違い落ち着いているなと感じました。謹慎のおかげだと思います。
 母…久し振りにお弁当をつくりました。元気に出て行ったものの帰ってくるまで心配でした。


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