研究紀要第68号 「学校経営改善に関する研究 第2・3年次」 -072/075page
2) 教育目標を教育課程の編成・実施に関連づけることに関して 教育目標は,児童生徒の学校生活全体を通して達成していく,わが校の教育目標であるから教育目標が,学校における諸活動全体の中に浸透していることが大切である。 したがって教育課程編成にあたっては,教育目標を年度の重点目標から,さらに学年目標,学級目標へ具体化したものを,各教科・領域の目標.内容と直接的に関連づけ,それをもとにして編成を図る。 教育課程の実施にあたっては,各教科・領域の内容とか.指導法の中で,教育目標と関連づけられるものは何かを吟味したうえで,活動計画とか指導過程のどこに,教育目標の何をどう組み込んで指導するかを計画し,実践する。 3) 教育目標の評価に関して 教育目標の達成度評価は,形成的評価もとり入れ,教育目標の具体化と因果関係的にとらえるようにする。 また,評価は学校のみの評価に止まらず,児童生徒の自己評価とか,保護者による家庭での児童生徒の観察評価もとり入れ,評価結果が,できるだけ客観化されるようにすることが大切である。 そして,評価結果は年度末反省を待たずに,児童生徒にフィードバックさせて,児童生徒の行動面の改善に役立てるとか,教育目標具現化の改善とか,教育目標そのものの検討に役立てるようにする。 3. 今後の課題
教育目標を日常の教育活動にどう具体化していくかということは,学校現場に課せられたこれからの課題であろう。
本研究では,一応教育目標具体化の事例を提供したことになるが,各学校の実践によって,教育目標を最も効率的に具現する方途を模索し続けながら,学校経営の改善を図っていくことを望むものである。