研究紀要第70号 「事例を通した教育相談の進め方に関する研究 第1年次」 -064/071page
5.非社会的行動をもつ児童生徒への指導援助
この章では、非社会的行動の指導に関して教員を対象とした調査から得られた資料と事例の分析をもとに、よりよい指導援助のあり方を考察する。 (1)「問題行動の指導に関する調査」の結果
この調査は、児童生徒の非社会的行動に対する教師の指導の実態を明らかにすることを目的として実施したものである。○ 調査対象者 小学校教諭 271人
1. 指導体験
中学校教諭 342人
高等学校教諭 275人
※ 以下の数値はすべて%表示である。
非社会的行動と予想される行動 回答 小 中 高 身体的な病気、けが以外で理由不明の長期欠席をしている児童生徒を指導したことがありますか ある 33.2 56.1 58.2 ない 66.1 42.4 41.8 無答 0.7 1.5 0 家庭では家族と普通に会話をするが、学校では話をしない児童生徒を指導したことがありますか ある 39.5 28.7 16.0 ない 57.6 65.5 81.1 無答 2.9 5.8 2.9 まぶたやほほ、肩などが時々ピクッピクッと動く児童生徒を指導したことがありますか ある 18.8 13.2 13.8 ない 73.8 80.7 84.0 無答 7.4 6.1 2.2 身体的な問題がないのに、試験や学校行事などの朝、しばしば吐き気を訴える児童生徒を指導したことがありますか ある 6.6 15.8 18.9 ない 88.6 78.1 78.9 無答 7.4 6.1 2.2 授業中しばしばトイレに行きたがる児童生徒を指導したことがありますか ある 32.8 25.7 22.2 ない 62.7 69.6 55.3 無答 4.5 4.7 22.5 2. 最初にとった対応 (1で「ある」と答えた者のみが、この設問に回答している。)
ア.身体的な病気、けが以外で理由不明の長期欠席をしている児童生徒に対して イ.家庭では家族と普通に会話をするが、学校では話をしない児童生徒に対して ウ.まぶたやほほ、肩などが時々ピクッピクッと動く児童生徒に対して エ.身体的な問題がないのに、試験や学校行事などの朝、しばしば吐き気を訴える児童生徒に対して