研究紀要第95号 「児童生徒の創造性を高めるための教材開発」 -054/162page
プログラムモードにおいては、演習の画面を設定せずに説明の画面のみとした。演習は本教材を終了させ、DISK-BASICやDOS-BASICを立ち上げてから行う。
次に、プログラムモードにおける説明の画面を示す。
4 授業での試行
第3学年の「情報基礎」領域において試行した。指導計画における本教材の取り扱いは10時間で、計算と図形処理に各5時間を配当した。
(1)本時のねらい
BASIC学習支援ソフトウェアを利用して、プログラムモードにおける計算のプログラムの仕組みや手順を身に付け、目的に応じたプログラムの作成ができるようにする。
(2)指導過程
段階 学習内容・活動 時間 支援の方法 課題把握 1.本時の学習課題を確認し学習の見通しをもつ
○タイレクトモードを復習し、複数の命令文を一度に処理する方法を発表する
○本時の課題を確認する。
プログラムモードによるプログラムを作成してみよう。 5 ○前時の画面を提示して、検討させる
○複数の命令文を一度に処理させた方が便利である例を挙げ、考える際のヒントとする。課題追求 2.プログラムモードにおけるプログラムの処理の手順を確認する
○処理の手順について説明を聞く。
○整数の和を求める処理の手順を話し合う。
○ソフトウェアにより処理の手順を確認する。
3.自己の目的にあった簡単なブロクラムを作成する35 ○日常の行動をアルゴリズムに従って説明し、処理の流れを把握させる
○簡単な整数の和を求める等式を板書し、それを基に話し合わせる。
○ソフトウェアの流れに従って進ませるが、個の学習のぺ一スで取り組ませる。
○提示画面のリストを基に作成させる。課題解決 4.ブロクラムの発表を聞きプロクラムモードの処理の手順が適切か確認する。
○他のブロクラムの発表を聞く。
5.くり返しや分岐の命令があることを知り、次時への意欲をもつ。10 ○代表の生徒に発表させ、自己のプロクラムと比較\line しながら処理の手順を確認させる
○くり返しや分岐の例を示し、次時への意欲を喚起する。
5 生徒の反応
授業後、生徒に次の(1)〜(3)のアンケートを実施した。
(1)「BASIC言語学習支援ソフトウェア」についての印象
本教材をどちらかといえば好意的にとらえている。
(2)「BASIC言語学習支援ソフトウェア」を使用しての感想
・画面の文字は見やすかったか
・画面の説明文の意味が分かったか
・リストをとりプログラムを工夫したか
「画面の文字」は見やすかったという生徒が多い反面、「画面の説明文の意味」が理解できなかったり、「プログラムの工夫」ができなかった生徒がおり、ブログラムに改善の余地を残した。