研究紀要第98号 「環境教育講座の在り方を求めて」 -025/156page

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(2) 講座の構成

 講座の構成は,昨年度を踏襲することにし,次の4っとした。

・ 外部講師による講義

・ 室内研修

・ 野外研修

・ 協議

(3) 具体的な内容,方法

1) 外部講師による講義

 外部講師による講義は,3コマ設けた。その1っは,環境教育の理念の理解につながる内容とした。

 2っめのコマは,広い福島県の自然環境についての内容,3っめのコマは学校で実践する上での理念の構築,校内体制,教師間の連携など学校での実践を中心とした内容とした。

<外部講師による講義の様子>
 <外部講師による講義の様子>

 講座の内容に系統性をもたせるために,冒頭に環境教育の理念の理解が図れる講義,次に環境教育は地球規模で考え足元から行動することが求められているので,まず郷土,福島県の自然を理解するために,福島県の自然環境に関する講義を初日の2コマめに設けた。学校での実践にっいての講義は講座のまとめとして,最終日に行うこととした。

2) 野外研修

 一般に野外活動の必要性については認識されているもののあまり実践されていない。その原因としては,何をどのように行ってよいか分からないといった具体的な実践の方法や技能に不安を感じている先生が多いためと考えられる。このようなことから,環境教育における野外活動の重要性を勘案して,野外研修に1日を割り当てた。

 野外活動は足元からの行動として必要なものであり,身近な環境を対象とすることは,関心・意欲・態度といった情意面の喚起を図るのに効果的であるという考えから,本センターを学校と見立て,徒歩で行ける範囲で行える場所で身近な素材を利用し,下記の表の内容について2日目に研修した。

野外研修の教材名,研修形態,研修方法
形態 方法 教材名
校種別研修(午前) 必修 ア 理化学的水質調査法(パックテストなど)
イ 騒音の測定法
ウ 大気汚染の調査法
エ 不快指数調査法
オ 水生生物を指標とした水質調査法
校種共通研修(午後) 選択(前半) カ 排気ガス中の NOx の測定法
キ 騒音の測定の応用
ク 川の自然度の調査法
選択(後半) ケ 生活環境調査(マップ作り)
コ ごみ問題を考える
サ 身の回りの自然放射線を調べよう

 アからオの研修内容は,対象とする児童・生徒の発達段階に配慮して校種別の研修とした。また,研修者全員が研修すべきものと考え,午前中に実施した。

カ〜サの研修については,カ〜クから1つ,ケ〜サ


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