研究紀要第103号 「児童生徒の学校適応への指導援助の在り方に関する研究」 -076/170page

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V 研究の成果と課題

 本年度は,「学級の好ましい人間関係づくり」を図るために,順応児童生徒をピックアップして,構成的グループ・エンカウンターを中心に実践してきた。
 特に,構成的グループ・エンカウンターを,校種や児童生徒の発達段階を踏まえるとともに,はじめて取り組む学級担任でもできるように工夫して実践した。その結果,児童生徒は積極的に演習に参加して,順応の児童生徒をはじめとして自己理解や他者理解が深まり,学級の好ましい人間関係づくりが進んだ。
 また,研究協力員全員が,研究の過程で児童生徒観に変容が見られ,本研究の前提にしておいた「教師と児童生徒の信頼関係」の大切さを実践を通して気づいたのも成果であった。
 来年度は,本年度の成果を踏まえ,「学級で互いのよさや違いを認め合える人間関係づくり」の研究を進めていきたい。

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〈研究協力員〉
小学校  佐久間悦子  佐藤陽子
中学校  管原克章  中潟宏昭
高等学校  諏佐一夫  本田伸良

〈参考文献〉
○ エンカウンター
  一心とこころのふれあい一 国分康孝著(誠信書房)
○ 構成的グループ・エンカウンター 國分康孝編(誠信書房)
○ 教師と生徒の人間づくり
  エクササイズ実践記録集第1〜4集 國分康孝監修(瀝々社)
○新版学級経営実践マニュアル
  ー教室はよみがえる一 手塚郁忠・刀根良典著(小学館)
○いじめと不登校の社会学
  一集団状況と同一化意識一 竹川郁雄著(法律文化社)
○「学校適応への援助と指導」
  平成3年度北九州市立教育センター研究紀要
〇「学校生活に適応できる児童生徒の育成と援助」
  平成4年度前橋市教育研究所研究紀要
〇「望ましい学級集団の形成を図る環境条件の改善に関する研究 一児童生徒一人一人を生かす人的環境の在り方を中心に一」
  平成3年度岩手県立総合教育センター研究紀要


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