研究紀要第113号 「情報ネットワークの教育的活用と授業改善へ向けた教育用ソフトウェアの活用」 -089/166page

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III研究の実際

Intcrnet/Intranetを利用したアンケート集計システムの開発

開発の意図

(1)開発の動機

現在,福島県教育センター情報教育部では福 島県内の約1000校の学校に対して,「パソコン 活用状況等に関する調査」を行っている。アン ケートの作成からデータの処理を行い整理する までには,大変な手間と時間さらには郵送のた めの費用がかかっていた。そこで,インターネッ トを利用してもっと簡単にアンケート集計が行 われればと考え,本研究を行うこととした。

(2)電子メールを使ったアンケート集計の実態

平成9年度に上記調査を電子メールを使って 試みた。この方法は,回答用紙の書式を利用者 にテキストファイル形式で送信し入力した回 答ファイルを返信してもらうという形式である。 各学校からの反響は大きく,問い合わせ件数は 60件を超えた。実際に利用した学校数は32 校と予想を上回り,ネットワーク利用への期待 の大きさが感じられた。ところがこの形式では, 利用者側においてはファイル編集の知識が必要 であり,アンケートを集計する側でもメールへ の対応を―件―件行わなければならず,かなり の時間・労カが必要となった。

(3)将来性

第15期中央教育審議会の答申や官報速報(時 事通信社平成9年12月24日)によると,2003年 度までにはすべての学校がインターネットで結 ばれ情報通信ネットワークが確立される。そのため,新い、通信手段としてインターネットを 活用したEーMailの利用法を研究し,具体的な 活用の仕方について見通しを持つことは必要であると考えた。

2 開発の目的

インターネットを活用して,簡単にアンケート調査を行うことができ,収集したデータを蓄積・集計処理するシステムを構築する。

3 開発の内容

本研究では,次の4点について配慮しながらシステムの開発を行う。

(1)ホームページの設計

マウスをクリックするだけの簡単な操作で, 誰でもアンケートに答えられるような示ームペー ジにする。

(2)集計条件

インターネットのWWWに接続することによっ て,メールのアカウントがなくてもどこからで も簡単に回答し発信することができるようにす る。

(3)集計処理システム

発信されたアンケートの回答はサーバに自動 的に蓄積し,Excelなどの表計算ソフトを利用 して簡単に集計処理ができるようにする。

(4)ホームページの作成

アンケートのホームページは,HTML言語 の知識や示ームページ作成の経験があれば簡単 に作成できるものとし,このシステムが利用し やすいものとなるようにする。また,―度作成 したアンケートページをもとに別のアンケート ページを作成することが容易にできるわかりや すいものを作成する。

4 開発の方法

本研究では,基本動作の実験として所内にあるUNIXサーバにホームページをおいて,インターネット(イントラネット)で実験を行うこととした。実験においては,プラウザを次の2つ(lnternetExplorer3.0l及びNetscape Navigator3.0)を選択し,どちらのブラウザでも正しく動作することを目標とした。さらに,福島大学のUNIXサーバにもホームページを作成し,インターネットを使った実験も行っ


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