研究紀要第113号 「情報ネットワークの教育的活用と授業改善へ向けた教育用ソフトウェアの活用」 -104/166page
3)生徒が自らの進路に対する希望や考えを深めたり,視野を広げたりできるように展開の仕方を工夫する。
4)進路に対する自己の考えを整理して深められるよう,開発ソフトウェアをワークシート等他のメディアと有機的に関連付けて利用する。
(2)授業の実際
1)第1学年での活用
ア 授業案
1 題材名「働く人たちの仕事と考え」
2 授業者 大熊中学校教諭 今野 裕三
3 対象学級 第1学年I組
4 本時のねらい
様々な職業で働く人たちの仕事への取り組みや考えに多くふれさせ,職業や働くことに対する関心や理解を深めさせるとともに,職業インタビュー等の体験活動の大切さに気付かせる。
5 本時の授業とコンピュータ活用との関連
(1)コンピュータ活用の意図
本時のねらいに迫るために,開発ソフトの特性を生かし主に様々な職業で働く人々の姿や考えに多くふれさせることができるように配慮してコンピュータの活用を図りたい。
(2)コンピュータ活用の形態
班単位での活用形態を中心とし,コンピュータの活用に当たっては順番で操作できるようにするなど,できる限り生徒全員がコンピュータ操作にかかわれるように配慮する。
(3)他のメディアとの細み台わせ
ワークシートを併用することにより,個別に活動の内容を整理したりまとめたりできるように配慮しながらコンピュータを活用する。(4)設置場所・設置台数・設置形態
〈場所〉 図書室 〈台数〉 8台
〈形態〉
指導者用:プロジェクターにより―斉提示 できるように設置する。
生徒用:ノート型パソコンを班単位で活 用できるように配置する。また 生徒が自由に使えるパソコンも 可能な限り設置する。6 指導計画
(1)事前指導
身近に働く人々が,どのような職業に就い ているか調べておくように指導する。
自分が将来就いてみたい,または,興味・関心のある職業について考えさせる。
本時の指導過程
活 動
活 動 内 容
指導上の留意点
1 学習のめあて
をつかむ
○調べてきた職業
について発表する
○2〜3名の生徒
に発表させ,本時
の学習への関心を
高めたい2 本時の学習活
動について確認
する
○活動のあらまし
を知る
○コンピュータの
操作法について
知る
○活動の内容,方
法,手順をしっ
かり確り確認させたい
○操作への不安を
なくし,活動意欲
を高めたい3 様々な職業に
ついて調べる
○班ごとに様々な
職業で働く人たち
の仕事の様子や考
えについてコンピュー
タを使って調べる
○順番を決めるな
ど,みんなで操作
できるように配慮
する
○できるだけ幅広
い職業にふれさせ
たい4活動を振り返り
整理する
○調べた内容や活
動を通して感じた
ことをワークシ
ートに記入し、整理
する○活動を通しての
自分の変容などに,
気づかせたい
○素直な感動を大切
にしたい