平成9年度 研究紀要 Vol.27 個人研究 -162/166page
○子どもが生活のリズムを改善していけるようにかかわる。
○日々変わる子どもに対して見通しをもって柔軟なかかわりをしていく。↓↓
◎今,子どもが必要としている支援をしていくこと (2)学校ができる具体的なかかわり
(3)過程ができる具体的なかかわり
○教師は家庭と常に連絡を取り合い,子どもが登校していなくても学級の一員という意識をもつ。
○必要に応じて家庭訪問を行い,その時々度の子どもの状態にあったかかわりをする。
○本人の状況が深刻な場合は,適切な専門機関を紹介し,その専門機関と連絡を取りながら,本人や家族にかかわる。
○かかわりを通して,家族の中に子どもをいつも支えてくれる人がいることを伝える。
○学校に行かないこと意外は,規則正しい生活ができるようにかかわる。
○少しでもできたらほめ,できななくてもやろうとしたことを認める。
<学校・家庭で>
○「不登校」→「悪いこと」→「だめな自分」という悪循環からの不安を軽減するようにかかわる。
○子どもががんばり続けて疲れているときには,休む事も必要であるという考え方でかかわる。
○子どもの状態により,学習の場や登下校時刻の変更,放課後の個別学習等を検討する。V 今後の課題
1 不登校を生まないかかわり
不登校の子どもは「自分の気持ちを聴いてほし い」という思いを強くもっている。そこで,不登校を生まないためには,―人―人の子どもの内面を理解しようとすることやそれを基盤としたかかわりを目指していかなければならない。
2 自己存在感を味わえる充実した授業の創造
学校生活の大半は授業である。楽しい学校には魅力ある授業が欠かせない。子どもが自分の存在を実感できる授業,子どもが学ぶことの楽しさや厳しさに触れることができるような授業を目指していかなければならない。
最後に,本研究にご協カいきました福島市教育実践センター所長佐藤晃暢先生,大槻高仁先生,郡山市教育相談センター所長倉島―博先生に,心から感謝申し上げます。
<参考文献>
『学校不適応対策調査研究協カ者会議報告』 平成4年3月 文部省
『生徒指導・教育相談指導資料4』 福島県教育センター教育相談部
『登校拒否指導マニュアル』 教育開発研究所
『カウンセリングを考える』 河合 隼雄著 創元社
『カウンセリングの理論』
『カウンセリングの技法』 國分 康孝著 誠信書房
『学校教育栢談・初級講座』
『学校教育相談・申級講座』 小泉 英二編 学事出版
『だれもが身につけたい生徒指導 ・学校 育相談の技法』
全国教育研究所盟編 ぎょうせい『こころの天気図』 河合 隼雄著 毎日新聞社