研究紀要第125号 「情報ネットワークの教育的活用に関する研究」 -047/076page
情報ネットワークの教育的活用に関する研究
情報教育部
社会の情報通信化が進み,現在情報機器のネットワーク化を考えずに情報教育を語ることはできなくなっている。また,教育情報の有効活用を進めるためには,各学校や教育関係機関のネットワーク化を図り,お互いの情報を共有したり,情報の提供サービスを行ったりすることが緊要の課題となっている。
このような現状を踏まえ,各学校における教育活動や教職員の研究・研修等の支援をしたり,教育関係機関との連携を図って充実した教育用データベースを構築したりできるような研究を進めることとした。
具体的な研究テーマは次の2つである。○ 情報ネットワークの教育的活用
・学校インターネットの効果的活用
・ネットワークにおけるデータベースの運用
○ 教育用ソフトウェアの開発
・小学校社会科における「福島県の学習」を支援するデータ変更・追加型マルチメディア教材の 開発I 研究についての基本的な考え方
情報活用能カの育成は高度情報通信社会に生きる児童生徒にとっての「生きるカ」を育てることでもある。「生きるカ」を育てるために,課題解決型の学習が有効であると言われているが,課題を見つけその課題を解決するための情報を収集・整理・発信する力を育てるためには,情報機器やネットワークの活用が大きな方を発揮することとなる。
そこで本研究では,ネットワーク上で利用できる教材の開発や,それらを利用した授業の改善に視点を当てた情報ネットワークの教育的活用についての研究とスタンドアロンタイプ(ネットワークを利用しないコンピュータの利用形態)でコンピュータを授業で活用するための教材ソフトウェアの開発についての研究を進めることにした。II 「情報ネットワークの教育的活用」
インターネットを利用すれば,送り手と受け手の双方向のコミュニケーションの実現が可能となるこの特徴を利用して「学校インターネットの教育的活用」・「ネットワークにおけるデータベースの運用」の研究を行った。
III 「教育用ソフトウェアの開発」
アプリケーション開発用言語を使用すれば,誰にでも短時間で簡単に教材ソフトを開発することができる。効果的な教材ソフトを作成すれば,児童生徒の興味関心を喚起し,楽しくわかりやすい授業が可能となる。「小学校社会科における福島県の学習を支援するデータ変更・追加型マルチメディア教材の開発」はこのような目的で研究したものである。