研究紀要第128号 「特色ある学校づくりを目指す教育課程に関する研究」 -020/074page
○ 音声がとぎれたり,音量が低いので多人数では聞き難い。
○ 校内がネットワーク化されれば,十分活用できると思う。
○ RealPlayerのようにストリーミングを使用した場合で受信すると回線が詰まらないか。
○ 一方的な情報配信ではなく,インターネットの双方向性が生かせるシステムだとありがたい。
音声のとぎれやストリーミングの遅さは,回線を高速(1.5M以上の回線)にすることによってある程度は解消できると思われる。また,画像(画質)に関しては,RealPlayerがバージョンアップされれば改善される可能性が高いと思われる。
(5) 研究のまとめと今後の課題
<1> 研究のまとめ
この研究は,Web上にエルネットの放送番組を公開するために「Realコンテンツ インターネット放送システム」を構築し,教員研修におけるその有効な活用方法や課題を探ることを主眼として進めてきた。その成果として,
○ このシステムにより,衛星通信受信システムがなくてもインターネットに接続されていれば,エル・ネットの放送番組が学校でも視聴できるようになった。
○ エル・ネットの放送番組を通して,なかなか聞けない講師の講演や文部省からの説明が研修を深めるのに役立つことが分かった。
○ 活用上の問題点や希望する放送内容について把握することができた。
<2> 今後の課題
○ より多くの教員が活用していくためには,Web上やメーリングリストを通じての紹介のほかに教育センター発行の「所報ふくしま『窓』」や「教育福島」などの紙上でPRしていく必要がある。
また,著作権の関係で先進的教育ネットワーク・うつくしま教育ネットワーク以外から見られないようにアクセス制限を設定してあるので,各学校がそれらのネットワークに参加するよう呼びかけていきたい。
○ これから授業等で活用す盲ために,今後「VOD(ビデオ・オン・デマンド)の機能を取り入れ著作フリーのビデオ教材などをアップロードしていきたいと考えている。
○ 研修の効果を上げるためには映像のみではなく様々な資料提示も不可欠であると考える。そこで,講義資料をWeb上から添付資料としてダウンロードできるようにしていきたい。
3 研究の成果と今後の課題
1 研究の成果
○ 今回の調査研究を通して,各学校が移行期間の今年度試行を通して取り組んでいる特色ある学校づくりの取り組みの現状と今後残された各学校の課題について分析を加え,視点を絞った課題解決の方向性を明らかにすることができた。
○ 総合的な学習の時間,道徳教育,特別活動,情報教育という視点から特色ある学校づくりに関する研究を進めた。その結果,各学校が,実態を踏まえて自校の特色を教育課程に具現するための課題解決の方策等についてまとめることができた。
2 今後の課題
○ 学習指導要領完全実施に向け,各学校の特色づくりの取り組みに参考となる研究の成果を提供していくこと。
○ 研究協力校との連携を図った,研究を推進し,教職員,児童生徒の姿を通してより具体的な研究成果があがるような工夫をしていくこと。
○ 研究成果とセンター研修講座との密接な関連を図っていくこと。
<主な参考文献>
1)小学校学習指導要領 (文部省 平成10年)
2)中学校学習指導要領 (文部省 平成10年)
3)高等学校学習指導要領(文部省 平成11年)
4)総合的な学習カリキュラムデザイン(東洋館出版社)
5)総合的な学習−考え方と実践の手引き−(小学館)
6)道徳授業の進め方ハンドブック(山梨県総合教育センター)
7)道徳教育における評価の在り方−ポートフォリオ評価の導入の可能性− 奈良県立教育研究所
8)遠隔教育の統合システム (衛星通信教育振興協会)
9)教育情報衛星通信ネットワークについて(文部科学省)
http://www.monbu.go.jp/news/00000335/
10)衛星通信を活用した教育情報通信ネットワークの在り方に関する調査研究協力者会議(報告書)(文部科学省)
http://www.monbu.go.jp/singi/chosa/00000297/