研究紀要第131号 「情報ネットワークの教育的活用に関する研究」 -047/074page

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情報ネットワークの教育的活用に関する研究

情報教育部

 社会の情報通信化が急速に進んでいる現在においては,情報機器のネットワーク化を抜きにして情報教育を語ることはできなくなってきている。教育情報の有効活用を進めるためには,各学校や教育関係機関のネットワーク化を図り,お互いの情報を共有したり,情報の提供サービスを行ったりしていくことが緊要の課題である。
 以上のことから,教育情報の有効な活用を図るため,各学校における教育活動や教職員の研究・研修等の支援,多岐にわたる教育用データベースの構築と利用・活用について研究する。
 具体的な研究のテーマは次の2つである。
○ 情報ネットワークの教育的活用ネットワーク上で利用できる教材の開発や,それらを利用した授業の改善
○ 教育用ソフトウェアの開発児童生徒の興味関心を喚起し,楽しくわかりやすい教材ソフトウェアの開発

1 研究についての基本的な考え方

 情報教育とは,情報活用能力を育成することにあり,初等中等教育段階で育成すべき情報教育の目標は,以下の3つの観点にまとめられている。

(1) 情報活用の実践力

 課題や目的に応じで情報手段を適切に活用したり,必要な情報を主体的に収集・判断・表現・処理・創造したり,受け手の状況などをふまえて発信・伝達できる能力

(2) 情報の科学的な理解

 情報活用の基礎となる情報手段の特性の理解と,情報を適切に扱ったり,自らの情報活用を評価・改善したりするための基礎的な理論や方法の理解

(3) 情報社会に参画する態度

 社会生活の中で情報や情報技術が果たしている役割や及ぼしている影響を理解し,情報モラルの必要性や情報に対する責任について考え,望ましい情報社会の創造に参画しようとする態度

 なお,「情報活用能力」を育成するにあたっては,「情報活用能力」と「生きる力」との関連性,児童生徒の発達段階や各教科等の学習との連携に留意しながら,小・中・高の各学校段階で教育活動全体を通してコンピュータ等を適切に活用することが肝要である。

 高度情報通信社会に生きる子供たちに「生きる力」を育てるためには,課題解決型の学習が有効と言われている。

 課題を見つけその課題を解決するための情報を収集・判断・表現・処理・創造し,発信する力を育てるために,情報機器やネットワークの活用は大きな力を発揮する。

 以上のことをふまえ,本研究では情報機器やネットワークの活用,その環境整備としてのネットワークシステム構築に視点を当て,情報ネットワークの教育的活用についての研究とコンピュータを授業で活用するための課題解決型教材ソフトウェアの開発についての研究をすすめることにした。

2 部研究テーマの具体的な内容

 部研究テーマ

「情報ネットワークの教育的活用に関する研究」

1 情報ネットワークの教育的活用

(1) 校内LANにおけるデータベースの活用

(2) Linuxによる教育用イントラネットサーバの構築

2 授業の中で手軽に活用できるソフトウェアの開発

(1) Visual BasicとAccessによるデータ変更・追加型ソフトウェアの開発


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