研究紀要第131号 「情報ネットワークの教育的活用に関する研究」 -048/074page
校内LANにおけるデータベースの活用
1 研究の趣旨
コンピュータの利用形態は,従来のコンピュータを単体で使用するスタンドアロンからLANやインターネットに代表されるネットワークが主流になってきた。
ネットワークの大きな特長の一つは,文字(テキスト),画像,映像,音声,データベースなどの情報を共有できることにあり,今後,校内LANの整備がさらに進む中で,教育活動全般に幅広く活用されると考えられる。特に,データベースは,アプリケーションに依存することなく検索・追加の操作が可能であり,また,データの共同入力やユーザの制限など(Web化)が可能となれば,一層効果的に活用されるものと思われる。
本研究では,データベースの検索・追加などの操作をWebページ上から手軽に行えるシステムの構築を考えた。
2 研究の実践
1 ネットワーク上でデータベースを運用するシステムの構築
(1) 開発環境・技術
開発環境・技術は次の4点で構成することとした。
・Windows 2000Server
+IIS(Internet Information Server)
※ Windows 2000ServerにはWebサーバの機能を付加するIISが標準で組み込まれている。
・Internet Database Connecter
※ データベースヘの書き込みができる。
・Active Server Page
※ CGIと同じような働きをする動的なWebページが作成できる。
・Index Server
※ Webページやファイル検索を行うことができる。日本語などの全角文字を検索対象とすることができる。
(2) 開発用アプリケーション
下記のようなソフトを使用し,ネットワークやデータベースに関する知識の有無に関わらず容易に運用できるシステムを構築することとした。
・Access2000
※ ネットワーク上でデータベースを運用するシステムとして幅広く使用されている。
※ データベースへの問い合わせを行うSQL
(Structured Query Language)の作成が可能である。
・FrontPage2000
※ 条件入力・結果表示・データの追加などを行うWebページの作成ができる。
2 校内における具体的活用例
(1) データベースへの書き込み
図−1は生徒情報についての登録,図−2はアンケート入力,図−3は授業等で行っている自己評価の例である。いずれの画面もデータ入力後,送信ボタンをクリックすることにより,入力されたデータはすべてServer上のAccess2000のファイルに自動的に追加され,その後,受信したことを知らせる画面が出力されるようにした。