研究紀要第133号「開かれた学校づくりの推進」- 013/069page
たい。 ○年間計画の反省と修正が図られたのでよかった。 ○まだ慣れていないので負担に感じる教職員も多いが,これまで同様の取り組みをしてきており,より計画的,組織的な実践のためにも有効である。 ○有効性は大きい。今回の試行は期間が短かったので内容に限界があったが,「学力向上」等長いスパン(1年ぐらい)のものに取り組んでみたい。 ○多くの教職員は,複数の部会にまたがっており,全部やるには負担が大きい。重点的に実施した方が成果が上がりやすい。 ○PDSの必要性は分かっていても,実際は曖昧な形で行われることが多い。このように評価基準まで明確にして取り組む習慣ができると,応用範囲が広がる。 ○実践内容が絞られて,集中して取り組むことができて成果についても把握しやすいので改善に生かすことができる。 ○例えば「開かれた学校づくり」という学校の経営方針を実現しようとする時,評価票2の様式に基づいて記述することはできない。「開かれた学校」をどのように定義づけるか,なんのための「開かれた学校」なのか,それを実現するためにはどのような手だてをとるかなど,具体的実践項目を整理する必要があり,実践項目に取り組もうとする段階で初めて評価票2への記述が可能になる。
つまり,評価票2を活用することは目標の分析と実践項目の具体化につながり,それはとりもなおさず学校改善につながっていくものと思う。ただし,例えば「学力向上」など,漠然としていながらも実現を迫られている課題に取り組む場合,定量化が可能な個々の実践課題が本当に本来の目的につながるのか,統一した実践が可能なのか十分な検討が必要になる。
【評価票1と評価票2を組み合わせる方法について】
O「二つを組み合わせる方法はどうだったか。」
この方法に賛成である。 6評価票1だけでよい。 1評価票2だけでよい。 0
その他 ○評価票1,評価票2ともに意味のあるものであるが今回のような短期間の中で評価票1で結果を見るのはいかがなものでしょうか。疑問を感じます。 ○二つともそれぞれに意義があるので別々に実施してもよい。 P 評価票2の実際の試行例
【学校評価票2】浜通りのA中学校
計画(P) 課題 読書活動の推進[朝の読書の習慣化を図り,読書に積極的に親しむ態度を育成する。] 現状 1学期末のアンケート(第1学年)[家庭で読書に親しむ姿]より(あまり・全く見られない)と答えた親が60%以上になっている。他学年も同様の傾向があり,このような現状から朝の10分間の読書活動がより効果的に生かされるように,全職員一丸となって対応することが重要である。 教育目標との関連 本校教育目標「自ら考え学ぶ生徒」の具現のためには,学習への集中力と授業中に落ち着いて取り組むことが重要である。
朝の読書など,読書活動には落ち着きと,集中力を高める効果があり,学校を挙げて取り組むべき重要な課題である。(校長)担当 図書館教育担当 A
生徒指導主事 B
現職教育主任 C目指す姿 ○8時には,全員が出席し読書活動に取り組んでいる。
○昼休みの時間,図書室利用や学級での読書する姿が多く見られる。
○家でも読書する姿が見られ,読書内容が家族との話題になる。具体的手立て ○全校集会・学年集会等で取り組みの意義及び学年の目標を設定して取り組む。
○生徒週番活動との連携を図り朝の挨拶運動を通して時間内の登校を呼びかけ読書活動の励行を促す。
○教師は生徒とともに読書し,読書活動の雰囲気作りをする。
○各教科での授業は調べ学習を積極的に行う。情報発信受信 □発信(学校からのお知らせにより生徒,保護者,地域,評議員に)
1学期の反省とともに,登校状況,朝の読書活動,自習態勢の状況を報告し,学校では朝の読書活動の意義,ねらいを説明し家庭での協力を呼びかける。また生徒については生徒会に呼びかけ,全校的な動きとする。
□受信(アンケートにより生徒,保護者から)家庭での読書活動について
実践の場実践の場 ○朝の読書活動の時間
○昼休み
○家庭実践期間 9月1日〜ll月30日 評価基準
A(目指す姿) 家庭や様々な場所で読書に親しんでいる姿が見られる。 B 全生徒が朝の読書に親しんでいる姿が見られる。 C(現状) 朝の読書に親しんでいない生徒が数名見られる。 D 朝の読書に親しんでいない生徒が増えている。 実践(D) 9
月実践○計画通り実践
特に図書委員会の活動を充実させた。中間評価 C 9月前半は各学級とも読書をしていない生徒が数名見られたが,後半はその中でも読書をしていない生徒の減少傾向が見られた。 改善 ○朝の読書の活性化の方策として,図書委員会の活動を推進するとともに担任も一緒に読書することで学級の読書の雰囲気作りをする。 情報発信受信 □(生徒会から〉図書委員会や放送部を通じて全校生徒に朝の読書の励行を呼びかけた。
□受信(アンケートより生徒から)1ヶ月間の生徒の読書活動の取り組み状況10
月実践○計画通り実践
市で取り組んでいる毎月23日の読書の日の「朝の読書」訪問をきっかけに先生方が率先して取り組んだ。中間報告 B lO月23日「朝の読書」訪問をきっかけに多くのクラスが全生徒読書をするようになった。 改善 ○朝の読書が定着してきたので家庭や様々な場所で読書に親しんでいる姿が見られるように保護者や地域,評議員へ情報発信をし「学校からのお知らせ」を通じて推進する。 情報発信受信 □発信「学校からのお知らせ」を通じて読書の高揚や様々な場所で読書に親しむように学校での取り組みを知らせた。 評価(C) 評価 B 各学級とも全生徒が朝の読書に特定の1〜2名の生徒以外は親しんでいる姿が見られるようになった。
情報発信受信 □受信(アンケートにより生徒・保護者・教師から)
○1ヶ月間の読書活動の取り組み状況
○取り組みの結果から見られた変容
□発信(学校から)
○2ヶ月間の取り組みの様子と変化の状況,さらには目標達成度を報告説明
○今後さらに継続して取り組むことの紹介改善(A) 改善 ○今後も継続して推進する。
○特定の生徒については,今まで以上に呼びかけや環境づくりに心がけ,特に学級文庫の充実や学校図書の貸し出しなどの充実を図る。【学校評価票2】中通りのB小学校
計画(P) 課題 安全教育の充実
学校,校外において安全に配慮した生活を送る態度を育成する。現状 9月に学校生活,下校時におけるけがが多く発生し(9月中11件で1学期の倍の件数),校外生活での飛び出し事故も1学期から数件あり,本校児童の自己防衛能力の低さと安全に対する認識の甘さが課題として浮上してきた。保健安全教育に含まれる日常生活に密着した安全教育を,学校,家庭,地域を挙げて改善していく必要がある。 教育目標との関連 本校では教育目標の具現に向けて,よく考え進んで学ぶ児童,協力,感謝の気持ちを持つ児童,本気で取り組みねばり強く 担当 生徒指導主事 養護教諭
安全指導係 各学年主任目指す姿 ○けがをしないなどの自己防衛能力や安全についての知識