福島県教育センター所報 第3号(S46/1971.10) -016/025page

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センター研修室だより

英 語 科

鈴木  均  ・  菅野 家作

 県内の中学校や高等学校の英語担当の先生方にご参加いただく英語指導研修講座は,去る8月からすでに開始されましたが,この講座の概略と英語研修室関係の施設の概要を紹介したいと思います。
 まず中学校英語指導研修講座は年間4回( 1.8月9日〜12日, 2.12月1日〜4日, 3.1月19日〜22日, 4.2月23日〜26日 ) 開催され,各回とも40名,高等学校英語指導研修講座は2回( 1.8月23日〜26日, 2.10月13日〜16日 ) で,各回36名ずつとなっており,本年度は中学校が140名,高等学校は72名の先生方にご参加いただき,それぞれ3泊4日の期間,新築された五月寮に宿泊し,生活をともにしながら相互に交流を深め,講義・演習・協議などをとおしてよりよい研修をしていただくことを考えております。
 研修講座のおもな内容は,教育課程と英語指導上の諸問題,英語指導の基礎理論,英語口頭練習,語学演習、装置を使用してのLL演習およびその設備と運用,などについてであり,さらに桜の聖母短期大学学長フランセス・カーワン女史ら外人講師による「英語発音指導の実際」もあります。なお高等学佼英語指導研修講座では,「外国語教育の今日的課題」というテーマで,元明治学院大学学長・文学博士高橋源次氏に講演をしていただくことにたっております。
 さてつぎに,おもな施設についてですが,今日,教育機器活用による英語音声指導の重要性が認識され,県内の各学校でも規模の大小はあるにせよLL等が年ごとに普及してきており,さらに将来への発展が予想されますので,当教育センターの英語研修室にも,即時再生の機能をもつ最新型カセットテープレコーダーを主体とする24ブースからなるA―A―C型語学演習装置が設置されております。調整室律背面式で,ポーズ制御器や白動学習制御器を内蔵したテープレコーダーとVTR・TVカメラ・教材資料提示装置等のAV装置など各種の機撮を有機的に結合させた総合的な語学演習装置であります。なおこれに付随して,英語準備室・録音室・会言舌練習室も設置されております。これらの施設を活用しながら,先生方の明日からの授業の実践活動に少しでも役立つような講座内容にしたいというのが私たちの念願であり,そのために微力なカ主ら努カいたしております。



理  科

柴田 宣教

 昭和40年に理科教育センターとして発足以来6年を経過したが,本年度からは教育センターの第2研修部として統合されました。物理・化学・生物・地学の四つの研究部門に分れ,7人のスタッフで新教材の研究や,効果的な実験法の開発に努力しています。7人の中には,教材研究のベテラン,教具開発のアイデアマン,ちみつな思考と正確な判断の持ち主,実験のベテラン,優秀な製作技術者等バライテーに富んでおり,緊密なチームワークのもとで研究と研修が進められております。
 研修講座の受講者数は6年間で約3,000名を越え,本県理科教育に大きく役立ったものと信じています。本年度は小学校理科実験移動講座を県内の11会場で持ち遠隔地の方がたともひざを交えて勉強することができました。その他小学校理科指導研修講座,中学校理科指導研修講座,中学校理科実技講座,高等学校理科現代化講座,高等学校理科実技講座が計画されています。
 理科の学習は理科の知識を教えることではなくて,「自然の事物・現象の中に間題を見いだし,それを探究する過程を通して科学の方法を習得させ,創造的な能力を育てる」ことであります。このためには児童・生徒と共に問題にとり組み,共に探究する態度が教師に要求されます。又子供の探究が,予想したより高度に進んだり,横みちにそれてしまったりする場合があります。このようなことを考えるとき,教師が良い指導者であるためには,教科内容に関し,より深い研修を積まなければならないと考えられます。
 そういう観一点から理科の講座は実験実習を中心に,幅広くいろいろの問題をほりさげてゆくように計画し実施しています。
 講座以外でも,授業を進めるうえでの問題点や実験用具製作や修理のことなどご質間あれば,いつでも先生方のお力になるつもりでおりますので,サービスセンターとしても利用していただきたいと思います。

自作教具の一例
(自作教具の一例)


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