福島県教育センター所報 第4号(S46/1971.12) -011/025page
で学習する気がない。むりやりやらせても,集中力に欠けている。テストを持参しても,親にみせない。23時30分に就寝,7時20分起床,朝食をぬき,昼,夕,夜食の3回,これでいいのでしょうかとの相談である。 (2) 性格,行動面の相談―小,高校生8件
・ 情緒不安定で乱暴な小学生 ちょっとのことでおこる,自己本位で集団生活に入れない,乱暴な言動をどうするかの相談である。
・ 登校拒否の高校生 完全癖とみられる几帳面な態度,性格。両親に対する反抗,その他の誘因も加わって,家庭への逃避,登校拒否の第2期,親類一同の善後策,学校の処置などの相談である。 2 進路,適性に関する相談
・ 知能がひくく,情緒障害のある小学生1件 特殊学級に入れた方がよいだろうか,この情緒障害をどのように治療すべきなのかの相談である。
・ 進路(就職)相談にきた中学卒業生1件 特殊学級出身,身体不自由児(足先)で就職するところがなくて困っているという相談である。 3 教育一般に関する相談―小,中,高教員4件
・ 文書による教育問題の意見,処置にっいての相談 ・ 学校の現職教育のテーマ設定についての相談 ・ 学校における教育相談についての資料提供 ・ 研究主題による研究のすすめ方についての相談 4 教育相談に関する研修
(1) 小学校教育相談研修講座(46・8・9〜12)
・ 小学校における教育相談
・ 心理診断法(中央児童相談所 加賀美代子)
・ 演習―ソシオメトリック法
・ 問題児の傾向
・ 児童期の精神障害(福島医大 尾野成治)
・ 教育相談のすすめ方
(2) 中学校教育相談研修講座(46・10・18〜21)
・ 心理診断法(福島大学 工藤正悟)
・ 中学校における教育相談
・ 演習―P‐Fスタディ
・ 面接相談の技術
・ 思春期と精神障害(福島医大 上野文弥)
・ 教育相談のすすめ方
(3) 高校教育相談研修講座(46・12・6〜9)
教育相談に関する理論と技術について研修を深め,その指導力を高めるとともに学校における教育相談を推進することを目的としている。それにしても,教育相談はたいへんな仕事である。
教育資料
佐々木 勝夫
松崎 弘道
鈴木 正孝
野崎 ユキ
本年4月に発足した,教育センターの研究相談部の中の教育資料係の担当している事業およびその内容を紹介したいと思います。
[1] 図書,資料の収集,整理,保管,貸出
本年度は310万の予算で約1,500冊の教育専門図書が入ってまいりました。ご活用をお待ちしております。他に教育関係定期刊行物も約60種入っております。
書庫内部
新刊図書展示棚
教育関係定期刊行物
[2] 所報の発行(年5回)
[3] 研究物の紹介
[4] 研究報告書の刊行
・学校経営改善に関する研究報告書
・学校における教授組織に関する研究報告書
・学習指導改善に関する研究報告書
・子どもの杜会認識に関する研究報告書
[5] 福島県教育史の刊行
1 全国の動向
地方教育史の研究は,戦後(第二次)特にさかんにたり,論集または紀要等にその成果が発表され,大きな変化の連続であった近代史の解明に寄与する意義は,きわめて大なるものがある。