福島県教育センター所報ふくしま No.10(S48/1973.3) -020/021page

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日の7日前までに申し込んでください。なお,教育センターを利用して研修または実習などを実施する場合で,指導助言者としてセンター職員を依頼しようとするときは,「講講師依頼申請書(公文書形式でよい。)」を利用申込書と同時に提出してください。

3. その他

 (1) 利用についての詳しいことは,当教育センター事務部にお問い合わせください。

 (2) 郵便で問い合わせる場合ぱ,切手をはったあて先明記の返信用封筒を同封してください。
      (連絡先)福島市瀬上町字五月田16
            福島県教育センタ一事務部
            郵便番号 960−01
            電話番号 福島局(53)3141


   編 集 後 記

 経済の高度成長に伴って,社会構造の複雑化,価値観の多極化が進行するなかで,いわゆる青少年問題が,大きた関心を集めているが,なかんずく非行問題に関心を持つものにとって,ウィリアム・ヒーリーの“NEW LIGHT ON DELINQUENCY AND  ITS TREATMENT"の考察を逸することはできないであろう。

 彼の先導的間題意識は,(1)非行といえども人間の生命活動の一様式であって,個人の要求・欲望という観点からみれば合目的的なものである。(2)特定個人を非行行動に走らせるにいたる個人的体験とその反応行動の本質を解明できれぱ,非行をその因果関係において理解できる、(3)このような非行理解を前提としての非行青少年の処遇と治療可能性の検証とされよう。

 研究の結果,非行行動の決定因子とみなし得るものは,個人の精神生活吏上の情動障害に帰結しうる。情動障害に起因する不満を代償的に充たすために非行行動が生起する。非行行動を「不法」なものとして自らに禁止する能力の欠落が顕著である。とされ,処遇と治療可能性については,非行少年たちは超自我の形成が貧弱で,社会的拘束と禁止とを内面化しえない。超自我の形成にあたって,人間関係,特に両親との関係を通じてなされる規範意識の形成ー親子関係における愛情関係の成立と,そこにおける愛情欲求の充足の体験を前提とするーが鍵であり,親の態度・信条の中に予防治療の根源が存在する。ー彼の著作はこのように要約できるのではなかろうか。

 さて,「所報」も当教育センター発足以来,満2カ年を閲し,第10号発刊の運びとなりました。昭和47年度の「所報編集基本方針」をご参考までに掲げてみますと,「本県教育の課題を,教育センターの任務からとらえ,教育内容・方法等について実践的研究・研修を基盤とした過程や結果を紹介することにより教育の質的向上をはかり,もって本県教育の進展向上に資する。」とされ,この基本方針に基づいて,本年度は編集されてまいりまし、た。編集過程におきましては,種々思うに任せないことも多く,頁数の関係で,先生方のご期待に添わなかった点もあったかと思われます。

 それにもかかわらず,現場の先生方からは,いろいろな反応や励ましをいただき,編集委員一同あつくお礼を申しあげますとともに,新年度は想いを新たにして,より内容の向上を図り,先生方に「愛され」,「読まれ」る所報をお届けできますよう努力していきたいと念願いたしております。

 本年度所報に寄せられました先生方からのご支援と励ましに対しまして厚くお礼を申しあげますとともに,今後ともなお一層のご鞭撻ご支援の程をお願い申しあげます。(S)


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