福島県教育センター所報ふくしま No.13(S48/1973.11) -024/026page

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小学枚井数許座に参加して

いわき市立永井小学校
半 谷   孟

「集合」「関数」「確率」・・・・・しかも5日間の長期研修。連日理論ずくめの講義と,高等数学の演習を予定して内心ビクビク・・・・・は私ひとりだけであったろうか。しかし,予想はうれしくも・・・・・くつがえされた。講師先生の懇切丁寧な指導,しかもやさしい細かな心づかい。日1日と,かすみのかかっていた集合,関数の指導法が明確に浮きぼりにされていった今回の研修,それにいつも満腹感を与えてくれた調理のおばさん達,管理人のおじさんの笑顔・・・・・本当に参加してよかったの1語につきる。

いよいよ講座終了。「ああ,やっと終わったな」という帰心矢の如き表情は,研修生39名の誰からも感じられない。再会を約し握手をかわす同室のメンバー,ハンドル片手の別れのあいさつにも何かしら名残りおしさが感じられる最終日の昼下がりの風景である。ふくらんでいるのは平均3kg増の体重ばかりではない。部厚い貴重な講義資料でいっぱいのカバンと,それにもまして,明日からの指導への大きな抱負にもえる脳の内であるにちがいない。



中学校音楽研修講座に参加して

南会津部下郷町立下郷中学校
田 沢 武 夫

5日間の研修は,私たちにとって今日までに得られない最大の収穫であった。省みると,これからの音楽教育に必要なものは,直観力創造性による情操豊かな人間をつくること。また,学習経験が豊富であること。

以前は初め,創作活動にカを入れた。それが次第に現代音楽(ジャズとかロック)が多く取り入れられ,広い教育性が必然性をもたらした。

創造性ある音楽教育。さらにはPCCという用語が現代音楽教育の中によく使われだしてきている。

 演奏,創造的経験,批判的評定

このような考え方から音楽教育が行なわれていくうえで最も大切なことは,1,情報を処理する能力を与えてやることである。2,指導者は広い教育性に富み,広い視野に立った理論性がなけれぼならない。実際的には,1つの楽曲をいくつかのグループで演奏させ,そこからこの楽曲にふさわしいテンポ感リズム感をつかませるとか,さらに相互の批判能力を養う,といったことをまとめの1端として最後に佐藤政夫先生を初め多くの実技経験を与えてくださった諸講師に対し心から感謝の念を申し上げます。



技術家庭科研修計座に参加して

郡山市立多田野中学校
伊 藤 ウタ子

技術家庭科の講座が,前期,5月29日より5日間,後期は9月25日より5日間,教育センターにおいて各方部より12名参加して家庭的になごやかに開かれました。

前期の研修内容は,家庭機械の機構の模型,精密部品の測定,被服材料の性能,繊維の鑑別,洗たくの科学等,後期の研修内容は,すまいの設計,家庭電気,調理によるビタミンCの変化,油脂の調理実験,食品添加物の検出など私達のレベルなどを考えてくださいまして,佐藤先生はじめ諸先生の親切ていねいな指導ほんとうにありがとうございました。

私も10日間の研修には,少々家庭,学校と抵抗を感じましたが,今では学校ではできないセンターのみができるこの設備と専門職の研修ができ,大きな喜びで一杯です。家庭科の先生が一人でも多く,このセンターで研修できることを望みます。

夜はいつも笑い声がたえまなく,家庭的な心のふれあいから,第二の集会を来年10月甲子温泉で開くように話し合いました。今から楽しみに明日よりこの研修を生かし授業に前進したいと思います。



高校英語講座を受講して

福島高等学校     
滝 本 通 彦

本講座初日の早川先生の講義の時に開口一番,この講座受講中は全部英語でやらなければならないと言われ,常日頃 Grammar−Translation Metbod に頼っている小生などは,これは大変な所に来たものだと後悔しましたが,3日目あたりからは調子が出て来て,他の先生方同様比較的気楽に英語を使うようになりました。宿舎では日本語を使ってもよかったのですが,英語もかなり使って教育上の問題や日常の自己研修,趣味の話しなどをして深夜に至ることもありました。条件の整備されていない郡部の学校で,献身的に努力しておられる先生方の話しには啓発される所が多く,頭のさがる思いをいたしました。

講義,協議,演習とも示唆に富み,楽しいものでしたが,指導の先生方の講義が時間不足でじゅうぶんに聞けなかったのは残念なことでした。毎時間異なった議題で講義や協議をするのもよいと思いますが,問題によっては何日かにわたって討議するのもよいかと思われます。外人教師の時間配当も妥当なものでした。

最後に本講座修了者のためにグレードアップした講座を設けて頂けると今後の勉強の励みになると思います。


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