福島県教育センター所報ふくしま No.20(S50/1975.3) -023/026page
に検討する。
○教授と分担については,主となる教師(Ti)と補助的役割をもつ(T2)の役割1分担を明確にする。○学習集団の編成は,教材の特性および(Tl)と(T2)の役割分担との関係を考慮して,適正な集団の編成となるように配慮する。○教育機器の活用と資料提示の位置づけに留意する。エ,学習指導案(第6学年・理科)
小単元 時期 細目標 内容 教授と分担 形態 反応評価 準備 T1 T2 力と重さ 第1時 2つ以上の物の重さや力を比べるとき、その重さや力を数で表すことによってより正しくはっきりすることに気づかせる 1.「比べる」ということについての話し合い 1.日常生活経験の想起による話し合いをさせる ・児童の発言メモ 中 ・上皿台ばかり
・資料図2.2つのものの重さを比べる 2.重さ比べをさせる
○手に持って
○はかりを用いて・机間巡視 中小 ・握力計
・エキスパンダー3.力くらべの方法の話し合い 3.資料図によって話し合わせる ・資料提示 中 % 4.エキスパンダーによる力を数で表す方法を考える 4.各グループで話し合わせ発表させる ・児童の発言メモ 小 〃 第2時 力と重さは、つるまきばねに対して同じ働きをしていること重さと力は同じ単位で表すことができることをわからせる 1.力の大きさを数で表すことのできる方法についての話し合い 1.いろいろな競技を想起させ話し合わせる 中 ・エキスパンダー
・バケツ
・砂2.エキスパンダーによる実験 2.実験をさせる
○横に使用したときの力と重さの関係
○縦に使用したときの力と重さの関係・実験の援助とグループ指導 小 % ・丸い棒
・上皿台ばかり3.力の大きさについての話し合い 3.力の大きさは、ものの重さと同じようにグラムやキログラムの単位で表せることをまとめさせる 中 % 4.1kg、2kg、5kgなどの手ごたえ調べ 4.それぞれの手ごたえを調べさせる ・実験の援助 小 % 加えた力とのびとの関係 第3・4時 つるまきばねののびは加えた重さに正比例することを理解させる 1.加える力とつるまきばねの関係についての話し合い (1)予想させる
○加えた力を2倍3倍とするとのびはどうなるか・実験の準備
・実験の援助とグループ指導中 % ・スタンド
・つるまきばね
・厚紙(1)予想
(2)実験の方法の考察
(3)実験(2)計画を立て装置を組み立て実験をさせる
○正しい目もりの読み方をさせ記録をさせる小 ・グラフ用紙
・分銅
・エナメル線(4)加えた力とのびの関係のまとめ (3)グラフにまとめさせる
○何グラフで表したらよいか
○目もにのとり方中 % (3) 考察と反省
ア,考察
○教師の特質・特性が教授過程の中で適切に位置づけられる。
○小集団による指導の徹底と学習の個別化に対する構えができた。
○資料の提示などがムダなくできた。
イ,反省
○指導上の留意点と役割分担に対してのくふうと関連をはかる必要がある。
○教材の特性に応じた教授過程を検討する必要がある。(4) 今後の課題
本年度の実践から,次の事がらが明らかにされた。
ア, 教材の特性と児童の能力に芯じた多様な二学習集団の編成を検討する必要がある。
〈学習集団の類型〉○一斉指導→大集団→近接2学年○分団指導→中集団→学年毎 →異学年混成の2集団○個別指導→小集団→異質グループ →等質グループイ, 教材内容・単元の展開過程から,次の指導方式について吟味する必要がある。
○大集団一中集団一大集団○大集団一中集団一小集団一大集団○大集団一中集団一小集団一中集団一大集団○大集団一小集団一中集団一大集団○大集団一小集団一大集団ウ, 複数教師の役割分担を明確にする必要がある。
○事前の話し合いを通して,児童のレデネス・予想される問題等をよくはあくする必要がある。
○主となる教師(T1)は,授業時において副とたる教師(T2)に対し,指示・連絡等を適切にする必要がある。
○副となる教師(T2)は,児童の学習を確かめ主となる教師(T1)に対し,助言をしながら指導の援助を適切にする必要がある。