福島県教育センター所報ふくしま No.21(S50/1975.6) -019/025page

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第4表 研修の単位(規模別)     %
種別規模 小学校 中学校
学級数 1〜6 7〜17 18〜 1〜6 7〜12 13〜
(ア) 学校全体の単一組織による研修 97.3 73.0 37.1 69.7 95.0 69.2 43.7 65.4
(イ) 学年(学年団)単位による研修 0 8.1 17.1 8.3 0 7.7 6.3 5.1
(ウ) 教科部単位による研修 2.7 13.5 37.1 17.4 0 15.4 34.4 19.2
(エ) その他 0 5.4 8.7 4.6 5.0 7.7 15.6 10.3

 (2) 第5表ー(1)・(2)は活動の単位と研修組織との関連をとらえるために第1表と第4表を関連づけてみたものである。

表5表ー(1) 組織と活動単位
タイプ 学校組織上=係の組織=表 4
   (制度)    (役割)  (活動単位)
a (部)=(主・副)=(単一)
・研修の全体組織・活動単位の両面とも単純である場合
b (部)=(主・副)=(教・学・他)
・研修の全体組織面が単純で,活動単位が多様な場合
c (委・部)=(係)=(単一)
・研修の全体組織面が体系づき,活動の単位が単純な場合
d (部)=(係)=(教・学・他)
・研修の内部組織が体系だっていて,活動単位が多様な場合
e (委)=(係)=(教・学・他)
・研修の全体組織・活動の単位の両面とも多様な場合
注部……部制  ・委……委員会則 主……主任のみ・副……主任と副主任のみ 係……主任・副主任のほか係をおく 単……学校全体の単一組織 教……教科部単位 学……学年会または学年団の単位 他……併用

 活動の単位と研修組織の結びつきは,およそa・bc・d・eのタイプにおさえられる。

 aのタイプは,活動全体のまとまりはつけやすいが企画運営や実際活動面での問題が,また,bのタイプは多様な活動に対応できる組織であるかという点や,実際活動以前の複雑さなどの点で,問題がひそんでいるのではないだろうか。

 dのタイプは,研修自体と学校運営上のこととの関連に配慮が必要のように思われるし,またeのタイプは,組織・活動ともに複雑で,実際活動をさまたげるような場面がおこらないよう配慮する必要があるのではなかろうか。

 学校の実情に即応した,効率的な研修の活動単位とその活動を推進するために必要な研修組織との両面を考慮する必要があると思う。

第5表ー(2)学校規模別タイプ  %
種別規模 小学校 中学校
学級数 1〜6 7〜17 18〜 1〜6 7〜12 13〜
a 67.6 25.0 8.6 34.3 65.0 26.9 24.9 35.9
b 2.7 5.6 17.1 8.3 5.0 15.4 21.9 15.4
c 29.7 52.7 28.6 37.1 30.0 42.3 18.8 29.5
d 0 2.8 11.4 4.6 0 7.7 12.5 7.7
e 0 13.9 34.3 15.7 0 7.7 21.9 11.5

 小学校と中学校の主なタイプは,aとCで,順位的には反対であるか,ともに高い比率をしめしている。

 小学校の場合は,小規模校・中規模校は,全体が単純であるか,活動が単純であるというかたちであり,大規模校は,全体が多岐であるか,組織が多岐であるという傾向にある。全般的には小規模から大規模になるにつれて多岐なかたちがとられている。

 中学校は,小学校とほぼ同じ傾向であるといえるが大規模校の場合は、それぞれに大差がみられない。

 小学校・中学校とも特に小規模校・大規模校は,職員数の条件な二どの一点から,研修をすすめていくうえでの問題があるように思える。

 おわりに

 いろんな要件が複雑に関連しあってなりたっている現職研修について,そのごく一部を,単純な要件だけで推論したにすぎない。したがって研究としては,実際場面に当っての検討考察を必要とするところである。


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