福島県教育センター所報ふくしま No.26(S51/1976.6) -014/034page
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きゅうり100gに対する塩の分量と味の比較
塩の割合 好みの味 1 0.5% 0% 2 1.0 0 3 1.5 56 4 2.0 4 5 2.5 40 正しい味つけを知らせたが味の好みの点では満足しない児童もいた。実習の時にも正しい味つけについては正しく計って味付けをするようにさせた。
試食の感想はうす味のためまずいという児童もいたが,基本の調味をおぼえさせた後,好みで多少の加減をして試食させた。
2. 事前テストと事後テスト は持テストの結果 <表 10> 問 観点 内容 事前% 事後% 有効度指数 は持率 1 調理の理解 基礎的・初歩的 野菜サラダの分量 62 91 76 76 2 フレンチソースの材料 39 86 83 60 3 調理に合った材料の切り方 63 95 86 95 4 野菜の性質に合った洗い方 9 78 75 75 5 味つけの時期 28 82 75 98 6 調理用具のあつかい方 調理に必要な用具 78 82 18 84 7 計量スプーンの量 11 65 61 100 8 計量スプーンのはかり方 65 83 51 98 9 ふきんのとりあつかい方 46 95 90 35 10 ほうちょうのつかい方 87 100 100 73 11 まないたのとりあつかい方 46 82 66 79 12 生野菜の栄養 生野菜の栄養 49 91 82 72 13 ビタミンCの性質 9 78 75 71 14 生で食べる野菜 52 100 100 70 15 生野菜のみわけ方 30 61 41 95 16 サラダとのくみ合せ 43 83 70 93 17 作る手順 サラダ作りの手順 12 82 79 70 18 ソースの作り方 25 69 59 88 3. 事前テストと事後テスト・は持テストの結果の考察
- 事後テストの結果,有効度指数が70%以上のものが18問中12問あり,また,は持率が75%以上のものが18間中11問と定着度が高く,仮説に基づく指導の効果があったと考えられる。
- 調理上に関する基礎的・初歩な理解は,5間すべてが有効度指数75%以上を示している。
- 調理用具のあつかい方ではふきん,ほうちょうのあつかい方が有効度指数が90%以上と高い。計量スプーン,まないたのあつかい方が有効度指数が低かったのは,授業の中で実際にさせてみず,あつかい方を示範のみで指導したためと思われる。調理に必要な用具が有効度指数が低かったのは教科書のさしえなどみていて事前テスト実施においてすでに知っていたものが78%と高かったためである。
- 生野菜の栄養に関する理解は5間中4間が有効度指数70%以上を示している。生野菜のみわけ方が低かったのは,実物を示しての指導でなかったことが原因と思われる。
- サラダ作りの手順については,味付けの時期を考えたり,ビタミンCの性質に気をつかう児童が多くみられる。野菜サラダの味付け時期のは持率が98%と高いのは,きゅうりの放水実験,ビタミンCの検出実験か児童たちの心に強く印象づけられた結果と思われる。
(2) 結 論
- きゅうりの放水実験をとり入れたことは,放水された水分中にビタミンCの含まれていることや,野菜サラダ作りの手順を決める場合,味付けは食べる