福島県教育センター所報ふくしま No.39(S53/1978.12) -023/030page

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かりやすく表した。

[3] 道徳,学級指導,学級会活動

それぞれの係と学年主任が月々の学年経営のめあてを達成するにはどういう題材でどう展開したらよいか相談して決める。

[4] 短い学級の時間

たんなる1日の反省会に終わらせないように,計画的に活用できるように,予想されるいろいろな学級での活動例をあげておく。

[5] その他

この欄には,学級運営委員会,係グループ,生活グループ,学年委員会などでの予想される生徒の活動内容,それから,教育相談,父母との連絡・事務といった予想される教師の仕事の内容をあげておく。

 ※「月間学年経営計画」の例(前ぺ一ジ参照)

(8) 「月間学年経営計画」の作成とその活用

教材研究のための時間が乏しい。生徒と接する時間が乏しい。このようなひじょうに重要な問題点を解決して,わたしたちの仕事の効率をあげていくには,わたしたち教師がお互いに仕事を分担し合い,助け合って,責任をもって果たしていくことがなによりも重要である。そういった協力体制をこの「月間学年経営計画」をみんなで協力して作成することでつくりあげた。

[1] 学年主任は学年の各係とよく話し合う。
[2] 学年会でこの計画をもとにみんなで話し合う。
[3] 学年経営にみんなが参加している。
[4] したがって学年経営に責任をもってくれる。

この「月間学年経営計画」を各学組に掲示し,生徒たちにその月の学年,学級の動きがすぐわかるようにする。すなわち,生徒たちに自分たちの動きにはっきりした見とおしをもてるようにするのである。もちろん学級担任は,これを机上におき,学年,学級の動きを適確につかんでおく。

(9) 「月間学年経営計画」の活用後の状況とその分析

[1] 月ごとの学年経営のめあてがはっきりしているので,学級でのいろいろな指導が容易だった。

[2] 学年が共通理解のもとに,学習,生活などの指導にあたることができた。

[3] 生徒たちは,道徳,学級指導,学級会活動などの予定がわかるため,主体的に活動するようになった。

いちばんの収獲は,生徒たちがいちいち指図を受けなくとも,すすんで学級でのいろいろな活動ができるようになったことである。

今後は,学年委員会,学級運営委員会でもこの「月間学年経営計画」をもとにして生徒活動について話し合わせたい。そうすれば,いっそう効果的であろう。

(10) 郡山第五中学校2年生の生徒像

  ……どんな生徒になりたいですか。

 [1] すすんでスポーツや勉強をする生徒
 [2] 整理整とんする生徒
 [3] 清掃をちゃんとする生徒
 [4] 責任をもって仕事をする生徒
 [5] 協力し合って楽しくつきあう生徒
 [6] 予習.復習がきちんとできる生徒
 [7] 五中を愛する生徒
 [8] 校舎内をきれいにしておく生徒
 [9] ちゃんとあいさつのできる生徒

いつも校舎,教室をきれいに,整理整とん,ゴミをちらかさないようにと,愛校日をもうけて校舎内外の美化を強く指導してきたこともあって,整理整とんする生徒,清掃をちゃんとする生徒とか,五中を愛する生徒とかが多かった。

正確に教育目標や学年目標をいったり,書いたりできなくても,生徒たちの目標と教育目標はほぼ一致している。

5. 今後の課題

(1) 学年の数師がお互いに助け合い,協力し合って,学年経営に主体的に参加してもらうには,学年主任はどうあらねばならないか。

(2) 「忙しい。忙しい。」をのり越えてより効率的な仕事をするにはどうしたらよいのか。

今までもこの2点についてはひじょうな努力をしてきたが,今後の課題として残る。

6. 参考文献

(1) 「学校教育の現代化」    金子孫一
    学陽書房
(2) 「学年、学級経営の手びき」
    県教育庁義務教育課
(3) 「学校経営に関する研究」
    県教育センター


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