福島県教育センター所報ふくしま No.39(S53/1978.12) -024/030page

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<研究報告> 昭和52年度 学校経営(B)講座

効果的な校内研修をすすめるための一方策

南会津郡下郷町立旭則小学校
(前任校いわき市立平第三小学校)
野木 忠

1. 研究の趣旨

校内研修は教師としての資質や学校全体の教育の質の向上を図り教師集団のモラールを高めるとともに教育目標の具現化に貢献するものでなければならない。

また,校内研修を成果のある充実したものにするには,研修意欲を高め研究組織を確立するとともに合理的な運営をし,研修時間を確保するように努めなければならない。

本校においては,昭和48年度以来,「児童の思考力を高める指導はどうあればよいか。」のテーマのもとに5か年計画で校内研修にとりくんでいる。昭和50,51年度は,小教研県指定の理科研究会のため理科を中心に研究を推進してきた。したがって

(1) 本年のテーマについて理科以外の教科についての研究はブランクがあり全職員の共通理解が得られるには相当の時間を要するのではないか。

(2) 研究を推進するための計画・方法に適切さを欠いたのではなかったか。

等の問題が指摘されている。

そこで実態を調査しその結果を客観的に分析し,考察することによって問題点を具体的にとらえ今後の校内研修を積極的に推進していくために本主題を設定し実践をすすめた。

2. 見とおし

校内研修をより充実したものにするために,研修のすすめ方や研究組織の運営についての実態を調査し,分析し,次のような改善を図れぱ個人の研究が深化し研修の成果もあがるであろう。

(1) 効率的な授業確究の方法を改善する。
(2) 今年,ブロック研究会の研究活動を強化する。

3. 研究の方法と対象

(1) 研究の対象

・全校職員(事務・養護教員を除く)
   男……19名 女……16名 計……35名

(2) 研究の方法と手順

 [1] 研究の構想の樹立………………6月
 [2] 理論文献研究……………………6月
 [3] 事前調査の実施と分析…………7月
  ア,本校の研究主題について
  イ,本校の研究組織について
  ウ,校内研修のすすめ方について
  エ,校内研修の意識の高まりについて
  オ,研究意欲をもりあげるための方法について
  カ,研修に対する個人の意欲について
 [4] 改善策の樹立……………………8月
 [5] 改善策の実践……………………9月〜11月
 [6] 事後調査の実施と分析…………12月
  ア,学年会,ブロック研究会のもち方について
  イ,授業研究のすすめ方について
  ウ,研究全般について
 [7] 結果の考察とまとめ……………12月

4. 研究の結果と考察

(1) 事前調査内容と考察

[1] 本校の研究主題について

質問 1 あなたは,本校の現職教育テーマをどの程度理解していますか。


項目
よく理解している 12人(71%) 6人(40%) 18人(56%)
半分程度理解している 4人(24%) 6人(40%) lO人(31%)
まだよく理解していない 1人(5%) 3人(20%) 4人(13%)

<考察>

本校の研究主題は5年計画の第5年次目にあたる。従って,「よく理解している」が56%は低い数字のように思われるが昨年までは理科を中心に本年は算数科が研究の中心を占めるようになったこと,更には一学期は全体会,ブロック会を持つ回数が昨年より少なかったためと考えられる。

質問 2 本年の研究主題「児童の思考力を高める指導はどうあれぱよいか」は本校の特色や 実態からみてどうお考えですか


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