福島県教育センター所報ふくしま No.39(S53/1978.12) -028/030page

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むことを実施したが75%の教師が支持している。これは授業研究にのぞみ,自分がその立場になったらどうするかを考えざるを得ない。また,教材研究も一学期より深まり責任をもって研究にのぞめることを指摘している。

改善が必要の25%(8人)の教師は追調査によると時間的なゆとりがないなかでそれまでしなくとも研究はすすめられるのではないかという意見が多かった。

[3] 研究全般について

質問 4 あなたは第二学期の現職教育のすすめ方が第一学期と比べてどう変わったと考えて いますか。

質問4に対する答え

<考 察>

改善されたと回答している教師が75%(24人)で事前に何をするかの連絡が主任から伝達されるのが一学期より回数が多くなり,事前事後の研究に主体的に参加できたことを指摘している。

改善のあとがみられないと指摘している教師(2人)はテーマにしばられ,自分の悩みを解決してくれなかったことを強調している。

5. 研究のまとめと今後の課題

(1) 研究のまとめ

[1] 研究は個人研究が基盤となることはいうまでもないが大規模校では,学年会の研究が非常に大切であること。

[2] 個人研究の手だてとして各自授業者になったつもりで指導計画を立案し学年研究会に参加することは発言を多くし,事前事後の研究を充実したものにすること。

[3] 共通理解をはかるためには,常に各部の研究動向をひとりひとりに徹底する手だてが必要なこと。

[4] 研究発表会がないときの現職教育のすすめ方はとくに現職教育主任,各部研究主任のリーダーシップの発揮が必要なこと。

[5] 時間的なゆとりがないため,研究内容,運営についてはまだまだ改善が必要なこと。

(2) 今後の課題

[1] 校内研修の必要性を認めながらも時間的なゆとりのない現状でややもすると他律的な研修におちいりやすい。一個人が積極的に参加でき実践にうつせる校内研修のあり方をどのようにすればよいかについて更に研究する必要かある。

[2] 校内研修の特別組織をつくり,それが主体になって運営にあたるとその他の教科部会の活動時間が限定され,教科部会,教科主任のリーダーシップの発揮できるゆとりがなくなってしまう。これらの調和を今後どう図っていくか。

[3] 研究の中心は「授業にすぐ役立つもの」が多かった。しかし,具体的な実践をすすめる上にはどうしても理論研究が必要である。
今後は理論,実践ともに調和のある研究をすすめていきたい。

6. 参考丈献

 ・ 学校経営に関する研究  県教育センター
 ・ 研修のすすめ方     県教育庁
 ・ 現代教育研究      日本標準テスト研究会

次号予告第(40号)2月上旬発行
・巻頭言…………………………………………所  員
・学習指導と教材研究
特別活動………………………所  員
・教育工学………………………………………所  員
・研修者の研修報告<学校経営A>
津島中 山上  廣
南郷中 酒井 英光
・研究実践校紹介…………………………相馬女子高
・アイディア紹介……………………………小学校図工
・随想……………………………………………所  員
・次年度センター事業計画
・紹介・解説地学・理科…………………………所  員


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