福島県教育センター所報ふくしま No.51(S56/1981.6) -016/042page

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《アイデイア紹介》

キューブシュガーを使った数列の学習

福島県立二本松工業高等学校教諭  本 間 正 幸 

 1.研究のねらい
 数列の概念を知るため、身近な具体例をあげ、その共通点や違い、規則性を見つける。そして一般項の考え方を理解して式表示ができるようにする。
 次に等差数列の一般項と等比数列の一般項の違いをはっきり認識してから和を導く方法を理解し、その定着をはかるための場面を設定する。そこではタイルやキューブシュガーを使い、図形との関連をはかりながら場面の理解、場面の操作をし、事実・用語の理解や数学的な見方、考え方から法則・原理の理解を深める。難しいものはさけ、いろいろな事象に対し、すべての生徒が法則・原理を用いて処理できる「わかる、そしてできる」という認識過程をねらったものである。また、目標分析がしっかりなされていれば情意形成の興味、意欲、価値づけがなされるはずである。

 2.学習計画(全22時間)
a.数列の意味、概念と一般項……………………(2)
b.等差数列の一般項と和…………………………(6)
c.等比数列の一般項と和…………………………(5)
d.数列とΣ記号……………………………………(5)
e.キューブシュガーを使った数列の学習………(4)

 3.指導展開
 6人ずつの班編成で各班に角砂糖1箱とセメダインを渡し,いろいろな数列の和のモデルを考えた。(等差数列4種、等比数列4種、平方数、三角数、立方数、また、木札を斜めに積んでの調和数列)

 4.結果とまとめ
 平方数や立方数の和はΣ計算における重要な公式であるが、このグループ体験学習の結果、今まであまり学習に参加しなかった生徒も目を輝かせて取り組み、定着が大へん良かった。

場面の理解・操作


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