福島県教育センター所報ふくしま No.56(S57/1982.6) -011/042page
1.暗箱内に青コピー用紙を入れ,バンドで用紙の上下端をおさえる。
2.1日中太陽が当たる場所を選び,前ぷたを真南に向けるようにして置く。
3.下校時に青コピー用紙を暗箱にセットし,翌日下校時に用紙を取り出し,コピー機の現像入口から用紙を入れ現像する。
4.午前中は晴れていたが,午後から曇ったような日は,次の日までそのままにしておくとよい。
5.太陽の通り道に時刻を記録させるときは,前ぷたの光孔を1分間だけなにかで光をさえぎるとよい。
(3)この装置の特徴
記録用紙には,太陽の一日の動きが連続的にとらえられており,近くの家の屋根なども一緒に写し出されているので,日の出や日の入りの方位などもよくわかる。また,記録用紙は事務用品で入手しやすく,現像もコピー機で簡単にできる。
この種の装置は市販されていないが,製作材料は一般的なもので入手しやすく,手軽に作ることができる。
ただ,この装置は支柱が短かいので,5月中句から7月末にかけて,太陽の道すじの全体が写らなくなる。(写すためには50pの支柱の装置をつくるとよい)
(4)学習例
小学校4年 C(1)
“太陽や月の見え方及び位置の変化を調べ,1日の動きが似ていることを理解させる''
小学校6年 C(1)イ
"季節によって気温が違うのは,太陽の高さや昼間の長さに関係があること"
太陽の通り道の記録は,春分,夏至,秋分,冬至の日の頃の4回は是非準備しておき,この四季の記録をTPシートに写し取り,OHPでオーバレイを用いて,季節により太陽の出没の方位,南中高度,1日の通り道がほぼ同心円状(南中高度が高くなると放物線状)になっていること調ぺ,天体の動きを理解させる。
また,この記録用紙に合う高度・方位目盛を用いると,記録用紙よりある時刻における太陽の方位と高度が読み取られ,中学校では利用価値が一段と高まる。