福島県教育センター所報ふくしま No.63(S58/1983.10) -021/042page

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2.教育課程評価裏(試案)の開発

(1) 教育課程評価票作成の視点
 第2年次に「教育課程評価票(試案)」の素案を作成し,研究協力校での試行を進めてきた。この「教育課程評価票(試案)」は本研究の理論研究をふまえ,特に教育課程経営の考え方を重視し,次の五つを作成の視点とした。
 ・ 経営過程を重視した動態的評価
 ・ 評価機能の重視
 ・ 経営的発想に基づく見直しの観点の工夫
 ・ 新学習指導要領に即した評価の工夫
 ・ 実態に即した創意ある評価の工夫
 下の表は現在開発をめざし検討中の「教育課程評価票(試案)」の一部を抜粋したものである。

教育過程評価票

(2) 教育課程評価票(試案)の対象と要素・観点
・教育目標及び目標系列の教育活動そのものである教育課程の内容を,第一の評価対象とし,このことについては特に詳細に診断し,その評価の目標が達成されるよう評価対象・要素の構成を図った。
・各教科・道徳・特別活動のみでなく,学校の教育活動全体を通して行う諸活動も含め,生徒指導についても第二の評価対象とした。
・目標系列の教育活動を支える,「学年・学級経営」・「研究・研修」及び「教育課程の評価」は特別に取り出し.第三の評価対象とした。
・評価要素の設定に当たっては,教育課程の計画・実施・評価の全過程を予想し「教育課程経営過程分析」により評価要素を抽出した。
・このようにして抽出された評価要素は,各対象どとに計画(P)・実施(D)・評価(S)のそれぞれの二項目ずつに整理し,各対象ごと六つの評価要素でおさえることにした。

・評価の観点の表現に当たっては,本研究が経営的発想に基づく評価のあり方としてとらえた「計画化」・「組繊化」・「調整化」に配慮し,「共通理解」,「組織的活動」,「協働意欲」などのことばを意図的に取り入れてきた。


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