福島県教育センター所報ふくしま No.81(S62/1987.6) -021/038page

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図−3 評定尺度Iに基づいて作成した自己評価票<評定尺度II>
(小学校用)  
     年   組   番 なまえ      
しつもん 1〜5の中で自分の思うところに○をつけてください
あなたは、毎目のせいかつやべんきょうの中で、ふしぎに思ったり、   A
なぜだろうと思うことがありますか
1.まったくない 2.たまにある 3.ときどきある 4.だいたいある 5.いつもある
あなたは、ふしぎに思ったり、なぜだろうと思ったことを、          B
自分からすすんでしらべようと思いますか
1.まったく思わない 2.たまに思う 3.ときどき思う 4.だいたい思う 5.いつも思う
あなたは、こまったことやめんどうなことでも、あきらめないで        C
やれると思いますか
1.まったくやれないと思う 2.たまにやれると思う 3.ときどきやれると思う 4.だいたいやれると思う 5.いつもやれると思う
あなたは、べんきょうすることに、うれしさやたのしさを感じていますか  D
1.まったく感じない 2.たまに感じる 3.ときどき感じる 4.だいたい感じる 5.いつも感じる
あなたは、べんきょうやしごとをするとき、めあてをきめて          E
おこなっていますか
1.まったくきめない 2.たまにきめる 3.ときどききめる 4.だいたいきめる5.いつもきめる
あなたは、べんきょうやしごとをするとき、これからさき、           F
どうしたらよいかを、よそうしながらおこなっていますか
1.まったくよそうしない 2.たまによそうする 3.ときどきよそうする 4.だいたいよそうする 5.いつもよそうする
あなたは、べんきょうやしごとをするとき、自分でくふうしたり、       G
みんなのいけんをとり入れたりして、おこなっていますか
1.まったくしない 2.たまにする 3.ときどきする 4.だいたいする 5.いつもする
あなたは、べんきょうしたことを、つぎのべんきょうに、うまく        H
やくだてることができますか
1.まったくできない 2.たまにできる 3.ときどきできる 4.だいたいできる 5.いつもできる
あなたは、よいこととわるいことがわかり、正しくこうどうできますか    I
1.まったくできない 2.たまにできる 3.ときどきできる 4.だいたいできる 5.いつもできる
あなたは.自分のしごとややくわりを.きちんとおこなっていますか      J
1.まったくおこなわない 2.たまにおこなう 3.ときどきおこなう 4だいたいおこなう 5いつもおこなう
あなたは、学きゅう会の話しあいや、いろいろなしごとをするときに    K
みんなのことも考えて、すすんでかつどうしてますか
1.まったくそうしない 2.たまにそうする 3.ときどきそうする 4.だいたいそうする 5.いつもそうする
あなたは、家や学校がたのしく、毎日きぼうをもってせいかつ       L
していると思います。
1.まったく思わない 2.たまに思う 3.ときどき思う 4.だいたい思う 5.いつも思う
   

※「あ〜し」の項目は、評定尺度IのA〜Lに対応している。対象が小学校であるためこのようにした。

(2)自己教育力が育成された状態像(評定尺度I・II)の作成
 自己教育力育成研究を行う中で、最も重要なことは、自己教育力が育成された子供の姿はどのような状態なのか、目指す姿が明確になっていなければ、指導の手だてが講じられない。そのため、自己教育力育成研究委員会においては、このことに着手した。その結果は、図−2の通りである。作成にあたっては、まず、前述の現状分析をもとに、自己教育力が育成された人間は、 『主体的に変化に対応できる個性的な人間』 であることを最終到達目標とし、その下位目標として『自ら学ぶ意志・態度・能力の形成』をあげ、これを支える概念として、『学習意志の形成』、『学習の仕方の習得』、『生き方の探究』の3つの柱を立てた。
 ここまでは、現時点での教育界における共通見解であるし、ほぼ異論のないところと思われるが 本研究の特色は、これら3つの柱のそれぞれについて、達成目標を設定することから出発していることである。
 学習意志の形成では、A〜D、学習の仕方の習得では、E〜H、生き方の探究では、I〜Lを設定した。そして、A〜Lの各項目について、自己教育力が育成された状態像を5段階に分け、5の段階を自己教育力が育成された最も望ましい状態とし、以下4、3、2、1と規定した。
 なお、この図−2の最終的な評定尺度の作成までの間に、県内数校で予備調査を行い、加除修正を何度もくり返してきた。まだまだ議論の余地を残していることは事実であるが、本委員会としては、これを基準として研究実践校における事前調査に入ることにした。また、図−2は、自己教育力が育成された状態像として作成されたが、同時に 「教師が生徒を観察評価する尺度(評定尺度I)」 としても使用することにした。次に、評定尺度IのA〜Lの項目について、児童・生徒の立場からの自己評価を求めるため、図−3のように 自己評価票(評定尺度II) を作成した。これは、調査項目の趣旨が子供たちに十分に伝わるよう表現を変えて、小学用、中学用、高等学校用と分け、教師の観察評価と併せて、児童・生徒の内外両面から実態が把握できるように作成したものである。
(担当 中野敏光)

 

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