福島県教育センター所報ふくしま No.81(S62/1987.6) -022/038page

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<講座紹介>

「科学技術教育部関係講座」

科学技術教育部

高野忠夫

 福島県教育センターで行われる研修講座の中で科学技術教育部関係の講座について紹介します。

○理科講座について

 小学校には、理科講座、理科教材製作講座、及び、理科現地講座の3つがあります。
 小学校理科現地講座は、今年より新設された講座で、県内各教育事務所管内の7箇所の小学校を会場として実施します。 講座の内容は、会場校周辺における植物や川原の砂や石の自然観察教材について、その採集や観察法など、野外での指導法を中心とし、また、将来低学年理科を含めて、実施が予定されている生活科との関連から、生活に密着した実験や指導法の研修を行います。
 中学校の講座は、理科(A)講座と理科(B)講座の2つがあります。
 理科(A)講座は、前後2期に分けて開講し、前期の第1日には、文部省教科調査官の山極 隆先生の講義を予定しています。第2日には、バスを利用して吾妻スカイラインで吾妻山に登り、浄土平周辺の高山植物や火山地形についての野外研修を行います。
 また、前後期を通して、実験や指導法を中心とした斬新な内容の研修を計画しております。高等学校の講座は、物理・化学講座、生物・地学講座、及び、理科実技講座の3つがあります。 理科実技講座は、理科実習助手を対象とし、理科実験・実習に関する実技を中心とした内容の研修を行います。

○技術・家庭科講座について

 家庭系列は、小学校、中学校、高等学校の校種別に5つの講座があります。
 小学校の家庭講座では、おやつの調理を中心とした調理の基礎的技術と指導法、及び、ビタミンCとカロチンの検出実験など、食物領域の研修を中心に行います。また、学校における消費者教育についての研修も行います。
 特に消費者教育のあり方に関しては、県消費生活センターの加賀所長、和田山次長さんを講師に招き、実験を含めた研修を予定しています。
 技術系列は、中学校教員を対象とし、1次と2次の2つの講座があり、共に前後2期に分けて開講します。
 1次の講座では、木材加工や金属加工による教材・教具の製作を中心とした研修を行います。
 2次の講座では、内燃機関の性能総合試験やSCRを用いた電力制御回路の製作など、機械、電気領域を中心とした研修を行います。

○情報処理教育講座について

 情報処理教育の講座は、小学校、中学校、高等学校教員を対象とするBASIC(I)と、高等学校教員を対象とするBASIC(II)、COBOL(I)、COBOL(II)、FORTRAN(I)、FORTRAN(II・III)、情報処理技術(I)、情報処理技術(II)、図形処理(I)、産業教育実技(工業)の10講座です。
 今年度はBASIC(II)の定員を増員し、2班に分けて行うことにしました。内容的にも柔軟性を重視し、二次元配列やDATA文、サブルーチンなどのプログラミング実習を通して充実・強化を図っています。
 小学校BASIC(I)講座は、昨年度から実施しておりますが、小学校にもコンピュータが積極的に導入されつつある昨今、コンピュータを効果的に利用できるようにするため、基礎的、基本的なBASICプログラミング実習を重点的に行います。また、これらを踏まえ、簡単な成績一覧表やSP表の作成、そして、CAIなどについても研修を行います。 

 

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