福島県教育センター所報ふくしま No.89(S63/1988.12) -035/038page

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講座紹介

「科学技術教育部関係講座」

科学技術教育部 佐藤 輝夫

 福島県教育センターで行われる研修講座の中で科学技術教育郎関係の講座について紹介します。

 ・ 理科講座について

 小学校には,理科(2次)講座と理科現地講座の2つがあります。

 理科(2次)講座は,前後2期に分けて開講し前期の第2日には,バスを利用して摺上川下流で川原の植物群落調査と礫(レキ)の観察,流水の働きについて,午後から赤川流域にて森林の観察と地層の堆積状態等について野外研修を実施しました。

後期の第1日には,文部省教科調査官の奥井智久先生を招き「新学習指導要領とこれからの理科授業のあり方」についての講義を聞きました。また前後期を通して,すぐ授業に利用できる教材の製作とそれを使った実験・実習を行いました。

 理科現地講座は,県内各教育事務所管内7箇所の小学校を会場として実施しています。講座の内容は,会場校周辺における植物や川原の砂や石の自然観察教材について,その採集や観察法等,野外での指導法を中心とし,将来,実施が予定されている生活科との関連から,生活に密着した実験や指導法の研修が中心となっております。

 中学校の講座は,理科(1次)講座と理科(2次)講座の2つがあります。

 理科(2次)講座は,前後2期に分けて開講し前期の第2日には,バスを利用して吾妻スカイラインで吾妻山に登り,浄土平周辺の高山植物や火山地形についての野外研修を,第3日には,文部省教科調査官の山極隆先生を招き「個人差に応じる理科指導」の講義を持ちました。また,前後期を通して,学校ですぐ役に立つ教材の製作や実習あるいは,実験や指導法を中心とした内容の研修を行いました。

 高等学校の講座は,物理・化学講座,生物・地学講座,及び理科実技講座の3つがあります。

 物理・化学講座では.受講者全員に東北大学金属材料研究所の藤森啓安教授による,話題の「磁性材料と超伝導」の講義を予定しています。

 生物・地学講座では,東北大学農学部の日向康吉教授による「品種改良とバイオテクノロジー」の講義を予定しています。

 理科実技講座は,理科実習助手を対象とし,理科実験・実習に関する実技を中心とした内容の研修を行います。

 ・ 技術・家庭科講座について

 技術系列は,中学校教員を対象とし,1次と2次の2つの講座があり共に前後2期に分け開講します。

 1次の講座では,木材加工や金属加工による教材・教具の製作を中心とした研修を行いました。

 2次の講座では,内燃機関の性能総合試験やICを用いた増幅回路の製作等,機械・電気領域を中心とした研修を予定しております。

 家庭系列は,小学校,中学校,高等学校の校種別に5つの講座があります。

 小学校の家庭講座は,自己教育力を育てるための教材開発とその指導をメーンテーマに掲げ,簡単な間食及び会食の工夫,エプロン製作,住居模型製作と健康なすまい方の実験,小学校における消費者教育のあり方の4領域にわたって研修を行いました。特に消費者教育については,県消費生活センターから講師を招き実験を含めた研修を持ちました。

 中学校の家庭講座は,創造性を培う教材開発とその指導を中心に,「被服」では乾式染色実習,「食物」ではデンプンと卵の実験・実習,「住居」では空間スペースと作業動線の実験,「保育」ではパネルシアターの製作を行い,さらにコンピュータを使っての型紙製作や栄養計算等も実施しました。

 高等学校の家庭講座は,食物領域を中心に,コ


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